暑いとハードロックが無性に聴きたくなる私。
イギリスのドラマー、ジョン・ハイズマンがコロシアム解散後、
おそらくは売れ筋を狙って結成したのがテンペスト。
プログレに分類される事が多いけど、これは純然たるＢ級ハードロックバンドです。

特に１９７３年、ＢＢＣに残したライブ録音ときたら世界ロック遺産認定確実です。
ファーストとセカンドの間の過渡期、アランとオリーのツインリードが聴けるのですから。
後のコロシアムⅡみたいな洗練度が皆無の野蛮なブリティッシュロック。

アラン・ホールズワースはあのレガートとトコロテン速弾きを炸裂させ、
オリー・ハルソールは軽やかにハモリ、各セクションでブッ飛びプレイ。
この２人が一緒に演ってるってだけで私は卒倒します。史上最強ツインリードでは？

唸っているのか吠えてるのか、音程すら不明なポール・ウィリアムスのボーカル、
アンプ飛ばす寸前だよね、いや飛ばしちゃったかなというマーク・クラークのベース、
グルーブという概念を置き去りにしてドカドカ叩きまくるハイズマン、
みんな知性を楽屋に置いてきてる。スバラシイ。まさに大嵐、大騒ぎだ。

ウェザーリポート、マハビシュヌ、リターン・トゥ・フォーエバー等のクロスオーバー勢とも、
ジェントルジャイアントやカンタベリー系の知性派プログレ勢とも一線を画した
『ロックサウンド』がお好きな方なら気に入るはず。但し楽曲には期待なさらぬように。

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