ヤンキーに絡まれた! 2014 (前編)
「よう!」
「体育館の真ん中に竹を立てて。。 どうせ、カップルがその下でいちゃいちゃするんでしょ、もう!」
「ちょっと待てや!」
「あ、これって、もてない男子のひがみなのかな?」
「やい、コラ! そこの ちびメガネ!」
「え? 僕のこと?」
「お前の他に、誰がいるってんだよ!」
「あ・・・。バラキ(茨木)君、久しぶり」
「あ・・・。じゃねぇ! 俺が声かけてんだから、立ち止まれや、コラ!」
「ご、ごめん。ちょっと考え事してたから…」
「そんなんで、車にぶつかったり、駅のホームから落ちたりすんなよな!」
「あ、ありがとう。 バラキ君って、相変わらずやさしいね」
「ば、バカヤロ! 不良に向かって、やさしいね とか言うな! イメージ悪くなるじゃねぇか!」
「イメージ悪くなった方が、むしろ いいような…?」
「それと! 俺を見たら、もっと怖がれや、コラ!」
「あわわ、メリケン高校一番の不良~! ヘナヘナ~ (棒読み)」
「やればできるじゃねぇか! って、ヘナヘナは余計だ、バカヤロ!」
「そ、それで? バラキ君が、何で僕の高校の前にいるの?」
「それはだな…」
「あ、わかった! 女子でしょ! バラキ君の高校って男子高だから、かわいい女子を探しに来たんでしょ?」
「はぁ?」
「でも、残念でした! この時間に残ってる生徒は、僕ぐらいしか いませーん!」
「だから! お前を待ってたんだろうが!」
「え? 僕を? 僕を待っててくれたって?」
「そうだよ! まぁ、こんな校門前でしゃべってるのもなんだから、ちょっとこっちへ来いや」
「え? あ、あの? 僕、これから急いで帰って、パズドラしたいんだけど…」
「そんなん、いつでもできんだろうが! いいから、ちょっと付き合え!」
「え! つ、付き合え って…。 男同士でそれは…」
「愛があれば、そんなん関係ねぇだろうが! って、そうじゃねぇ! そっちの付き合えじゃねぇぞ、コラ!」
「あ、あれ? 違ったの?」
「俺が今日ここに来たのは、お前に頼みごとがあるからだ」
「え? 頼みごと? あ、わかった!お金でしょ! 金をよこせ! とか言うんでしょ? でも、残念でした! 僕は 今日、小銭しか持っていませーん!」
「はぁ? 俺がお前に、金をせびったことが一度でもあるかよ?」
「あ、そういえば無かったね。 じゃあ…。 あ、わかった! 少年ジャンプを買って来い! とか言うんでしょ?」
「言わねぇよ! それに、俺はもう ジャンプは卒業したぜ!」
「え? そうなの? 寂しいねぇ」
「男は黙って、漫画ゴラク だろうよ!」
「えー! 高校生が漫画ゴラク って…。 渋すぎるんですけど!」
「って、そうじゃねぇ! 今日は、そんな頼みごとじゃねぇ!」
「じゃあ、どんな頼みごとなの?」
「それはだな…。 お前も、U字工高は知ってるよな?」
「うん、となり町の、あのガラの悪いU字工業高校のことでしょ?」
「おう。ガラの悪さなら、うちのメリケン高校も負けちゃいねぇけどな!」
「それって、自慢にならないよね?」
「そのU字工高が、俺らの学校に喧嘩売ってきた! どちらが強ぇか、今こそ決着つけよう ってな!」
「え、えぇ!」
「ついに頂上決戦が行われるってわけだ!」
「そ、それって大変なことじゃん!」
「しかも、今度の金曜な!」
「えぇ! 決戦は金曜日!? って、もうすぐじゃない!」
「おう。 そこで、お前の力を借りたいってわけ」
「え? ぼ、僕の? 力なんて無いけど。見てのとおり、ひ弱、ひ弱! 背も低いし…」
「そうかもしれねぇけどな。 お前、ヒノモト高校の代表だろ?」
「え? 代表だなんて、そんな…」
「生徒会長だろうが!」
「あ、そういえばそうだった…。 でもね、それは、みんながね、あいつ お人よしだから押しつけちゃえばいいんじゃね? って、言ってね…」
「うるせー! それでも、生徒会長は生徒会長だろうが!」
「そ、そうだけど」
「だからお前に頼みがあんのよ」
「頼みって? あ、わかった! 僕が、メリケン高校とU字工業高校の喧嘩の仲裁をすればいいんだね!」
「ば、バカヤロー! そんなことしてみろ、お前、ぼっこぼこにされんぞ!」
「え、そ、それは困るなぁ」
「だろ? だから、仲裁などという綺麗ごとはせずに、お前らの高校も参加しろ!」
「え? えぇ! さ、参加って…!」
「お前らの高校の男子50人、俺らの高校によこせ!」
「よ、よこせって、物じゃあるまいし…」
「いいから、いいから! 俺らの高校の仲間になれば、悪いようにはしねぇ!」
「で、でも、悪いことはするんだよね?」
「え? 喧嘩のどこが悪いんだよ? 一種のスポーツだぜ?」
「そ、そんなこと、オリンピック委員会は認めてないし…」
「うるせー! つべこべ言わずに、50人 耳をそろえて差し出せ!」
「そ、そんなにたくさん、友達いないし…」
「誰がお前の友達、差し出せって言ったよ? 放送すればいいじゃねぇか! 校内放送を! 腕に自信のある人は放課後、体育館裏にお集まりください ってな!」
「そ、そんな放送をしたら、腕に自信のある 体育の先生とか、サッカー部の顧問とか、バレー部の顧問とかが 集まってきちゃうよー」
「先公じゃまずいな…。 じゃあ、ラインで集めろ!」
「そ、それにさ、喧嘩するなんてことがばれたら、内申書に響くよね…」
「なんだぁ? 内申書が怖くて、楽しい高校ライフが送れるかってんだ! もっと、青春を謳歌しろよ、コラ!」
「しかも、うちの高校は普通高校だから、そんな強い人いないし…」
「それは、偏見ってやつだぜ! 普通高校にだって居んだろうが、強そうなやつ! あ、そうか! 最悪、顔が強そうならそれでいいや、40人集めろ!」
「だから、無理だって…」
「まぁ、俺らだってな、なるべく喧嘩なんてしたかねぇんだ! だからこそ、数が必要なんだよ!」
「そ、そうなの?」
「おうよ! いいか? 決戦当日、こっちが大群で押し寄せてみろ! U字工高のやつら、びびって逃げるぜ!」
「そ、そんなに簡単にいくかな?」
「まぁ、喧嘩したくなければ、お前らの高校は後ろの方に居ろ。 数合わせみたいなもんだからな、後ろでヤジを飛ばしてればいいから!」
「ま、まるで、都議会議員だね」
「え? 俺ら普通の高校生ですよ?」
「普通 ではないよね?」
「まあな!」
「うちの学校は進学校だから、みんな受験で忙しくて…」
「はぁ? 受験だぁ? 進学校が、そんなに偉ぇのかよ!」
「まぁ、ある意味、偉いのかもしれないけど…」
「なんだと、ゴラァ!」
「イタタ、痛い痛い! み、耳を引っ張らないでー!」
「へへへ、ダンボの耳にしてくれるぜ!」
「い、痛いって! ちょ、ちょっと、離してー!」
「離すもんか、コノヤロー!」
「だ、だれかー! 誰か助けてー! お、おまわりさーん!」
「ふん! おまわりも、月光仮面も助けに来ねぇぜ!」
「え? 月光仮面って、だあれ?」
「知るかそんなことッ!」
「イタタ、これじゃ、ダンボになる前に、耳なし芳一になっちゃうよー!」
「へへへ、面白ぇ! やってやろうじゃねぇか!」
つづく!
↓以前書いた、おまわりさんが出てくるバージョンはこちら
★ヤンキーに絡まれた★ (2010.09.26)
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=610852&aid=18896617
スカイボーヤ
2014/07/01 23:12:04
みん♪さん
え? ヤグい って…? あ、弱いとか頼りない という意味なんですね ^^;
ヤグいのは、この生徒会長(名前を考えてあげればよかったな…)に対してだけかもしれませんよ!
他の生徒には、かなり怖い存在だったりして… ^^;
手持ちのアイテムだけで、それらしいアバターコーデができたので、満足しています ^^
みん♪
2014/07/01 22:06:57
ヤンキーがヤグい感じですね^^;
でも、アバはカッコいいというか可愛いです(*^^*)ポッ
今からU字高との決闘、どうなるのかしら?^^;
みらい
2014/07/01 00:00:01
今晩は☆夜分遅くに失礼します○┓ペコリ
返信コメ面白かったですぅ(≧▽≦)ブァーハッハッ!(*__)ノシバンバン
「影武者だったり」・・・
確かに有り得そうですもんねww
大将を倒しては見たものの「Σ(゚Д゚;)アラマッ影武者?みたいな」
(o´∀`o)ニコッ
スカイボーヤ
2014/06/30 22:01:08
友也さん
顔が強そうな人を集めることができれば、ほぼ喧嘩に勝ったも同然ですよね!ww
でも、実際は 強そうな顔に反して、性格は優しい人もいたりするんですけどねぇ~ ^^
スカイボーヤ
2014/06/30 21:55:51
くまきちさん
「決戦は金曜日」ですねww
タイトルは、うっすら知っていたのですが、どんな歌かは知りません。。^^;
知らなくても、ブログで使えるものは、どんどん使ってしまいます!
スカイボーヤ
2014/06/30 21:46:35
みらいさん
大将を潰せば勝ちかもしれませんけど、そこまでたどり着くのが大変そうですよねぇw
大将を倒したと思ったら、影武者だったり。。。(なにその映画みたいな展開は?w)
残念ながら今回は、おまわりさんも月光仮面も助けに来ません><
友也
2014/06/30 07:05:18
顔が強そうならそれでいいって、ちょっと分かるww
くまきち
2014/06/29 20:43:08
ドリカムの歌が頭をぐるぐるしてますww
みらい
2014/06/29 19:22:03
今晩は☆
大勢の喧嘩でも狙いは大将のみですし大将ひとりを潰せば勝ちですよねぇw
おまわりさんも月光仮面も来ないのかなぁww
(o´∀`o)ニコッ