江古伊右衛朗記

さくらんば

日記

さくらんぼの旬も終わりに近いですが私の知っている範囲での話を。


なぜ国産さくらんばは高価なのか。
 一番は人件費だと思われます。
実を一個一個採らなくてはならないので人手がいります。
さくらんぼの時期には収穫やパック詰めなどのアルバイト募集があります。
それだけ人手がかかるからというのが一つ。
 また、サクランボは雨にあたると実が割れてしまうのでそれを防ぐために木を覆うビニールハウスの大型版のような鉄パイプの枠を作り、そこにビニールの屋根をかけます。周りには鳥よけのネットを張ります。ビニールだけで覆ってしまうと熱がこもってしまいさくらんぼの品質が落ちたり木が弱ってしまうので風通しのいいネットが使われているようです。
 さらに品質の良いものを県外に出荷しているので高いという事も考えられます。
 他にもさくらんぼは高価なものという認識もあるので高くても売れるということもあるのかもしれません。

山形県内でサクランボの産地は何ヵ所かありますが、東根市と寒河江市は特に力を入れているようです。
それ以外にも河北町や天童市も出荷数は多いようです。
山形市でも作ってはいますが少ない方だと思います。

さくらんぼの品種について。
 佐藤さんが品種改良して作られたのが佐藤錦です。甘みと酸味のバランスが絶妙なので普及したのだと思われます。一番有名な品種だと思われます。
 佐藤錦より少し早い時期に出るのが紅さやかという品種です。濃い赤になると甘くて美味しいのですが、市場に出されるのはそうなる前の物が多いので酸味が強いかもしれません。
 佐藤錦の後に出荷されるのが紅秀峰。比較的新しい品種で実が大きくて甘いです。先日スーパーで売られていた時は佐藤錦よりも値段が高かったです。佐藤錦が旬を過ぎて品質が落ちていたということもあるかもしれませんが。
 ナポレオンという品種は昔からあったようで缶詰めなどの加工用として栽培されていましたが、現在は加工品は輸入物が多いせいかあまり作られていないようです。
 南陽という品種は紅秀峰ほどではないですが大き目の実で甘いです。色が赤くなりにくいですが。
 大正錦という品種は私は食べた事は無いので味はわかりませんがスーパーで売っているのを見て驚きました。黄色くて大きいのです。
 他にもさくらんぼの品種はあるのですが把握しきれません。親戚ではアメリカ種も作っていたりするのですが、価格が安いのでほとんど出荷していません。実はものすごく美味しいのですが。

 さくらんぼは収穫した後、大きさで選別され、さらに見た目で傷がないか色がうすくないか熟し過ぎていないかを調べてからパックや箱に詰められます。この作業も結構大変です。大きな農家であれば実の大きさを判別する機械があるのですが親戚は趣味で作っているので手作業です。いずれにしても詰めるのは人の手なのでどうしても値段は高くなります。
 食べられるけれども出荷できない物は親戚からもらってきて近所や知り合いに配っています。山形でもさくらんぼを買わずに食べられる人は少ないのでとても喜ばれます。かえってあまり良い物ではないのにお返しが来たりして申し訳ないです。商品にならない物は親戚やうちで食べきれる量ではないので捨てる場合もあるくらいですから贅沢な話ですね。
 私は小さいころから収穫された大量のさくらんぼを見ているのでそれがどれくらい高価で珍しい物かわかっていませんでした。そのせいかあまり沢山は食べませんでした。今でも旬が終わりの頃に来年まで食べられないから食べておこうかと少し多く食べるくらいです。

  • みほ

    みほ

    2014/07/10 16:13:24

    こんにちは。
    じっくり、拝見させていただきました。
    なるほど、そうなんですね、確かに高い木の上にあるものを手作業で収穫する事はたいへんです。
    サクランボ狩りのレジャーとは違いますね。
    そうなんです、そろそろ終わりのさくらんぼ。
    また来年、さくらんぼ狩りと箱買いで、短い旬を楽しみにします。
    ありがとうございました。

    みほ