セカンド

ゆきちゃん

小説/詩

ゆきちゃん

おてんばなゆきちゃん
ケンカが強い

いつも噛みつく
思いっきり僕の腕に

痛いし悔しいし
僕は泣いた

なのに今日はゆきちゃんが泣いている
大好きなおばあちゃんが死んでしまったから

小さな白い長い箱が
黒い車に積まれていく

ばあちゃん
ばあちゃんと大声で泣き叫んだ

僕も泣いた
痛くないのに泣いた

青い空も白い雲も
やさしく吹く風も泣いた

ネコのミミーも泣いた
西洋タンポポが綿毛を飛ばして見送った

二階の屋根の高さから
小さくなっていく黒い車を最後まで見送った

誰もいなくなったゆきちゃんの家の前
ネコのミミーが僕を見ていた

そして寂しげに
ニャーと鳴いた



僕の小学生の頃のお話
ちょっと思い出してしまいました

ゆきちゃんは今どうしているのかな









#日記広場:小説/詩

  • セカンド

    セカンド

    2014/08/17 23:40:10

    奈柚様

    早っ!
    ありがとうございます

    あの強いゆきちゃんが泣いている
    子供心にびっくりしたのと悲しくなったのを覚えています

    宝物・・・
    そうなのかも知れません

    色んな感情が包まって
    今の自分があるのでしょうから

  • 奈柚

    奈柚

    2014/08/17 23:26:07

    懐かしい思い出の一コマなんですね^^
    悲しい思い出は 大事な宝物になるんだね

    ゆきちゃんも きっとセカンドさんを思い出してるよ^^