こはる

窓の霜

小説/詩

ある寒い日の夜中…

風が とまった
さっきまで 雪が降っていたのに

ピシピシピシ…
窓ガラスのふちを見ると
まっ白な霜が
まるで 花を咲かせたように
ひかっている
幾重にも重なって
きらきら ひかっている
どんどん 手をひろげて
窓一面に 霜の花が咲いた

きれいだな
きれいだな

明日の朝
おひさまが出たら
消えてしまうのだろうな…

体が冷えて手も冷たくなったけど
いつまでも 眺めていた
吐く息も白くなったけど
ストーブをつけずに
眺めていた