こはる

こころの音

小説/詩

「ドクドクドク…」
赤ちゃんは お母さんのお腹にいるときに
聞いている
心音として 聞いている
そして お母さんのおなかの中で
大きくなるんだ

生まれてきた赤ちゃんは
お母さんに抱かれて お乳をもらう
「ドクドクドク…」
お母さんの心臓の音が聞こえて
とても
安心したんだ

夜 こわい夢をみたときも
病気で熱をだしたときも
お母さんは そばで添い寝して
やさしく 毛布を掛けてくれたんだ
お母さんのやさしいこころの音が
聞えてきたんだ

ゆっくり
眠れたんだよ
ちっとも こわくなかったよ
あたたかいお母さんの
こころの音
大きくなった今でも
はっきり 覚えているよ
ありがとう…