きいてニコタリーナ

きよ

ちょっと整理したいんだけど

ただいま!

日記

いえーい楽しかったよ!

体力的に、ただごろごろする日も必要だと思ったので

今日もバイトのお休み取ってるんだー。

てな訳で、いつもの旅行記もどき。



出発の朝は、早朝バイトとそう変わらない時刻に起床。

朝食は後回しで、メイクして荷作りの仕上げして車で出発。

一泊二日だけど、帰りのお土産とかも入れられるよう

二、三泊できるスーツケースを持っていくことにしたよ。

隣町の高速バスのりばまで、朝早くても30分前後。

最寄りのコンビニで買ったメロンパンが軽い朝食。

新幹線とかの方が早いのは分かってるんだけど、

乗り換えとか料金とかいろいろ煩わしいし、

移動も旅行の一部と考えたら、バスの方が好きなんだよね。

寝てても目的地まで連れてってくれるしね。

という訳で乗るなり爆睡。

そう言えば、珍しく隣の席が男性だったよ。

よく見てはいないけど、加齢臭も煙草も香水くさくもなく

温和で上品な眼鏡のナイスミドルだった気がする。

ずっとうつらうつらしててよく覚えてないけど。



で、新宿に到着。ほぼ正午。

ただいま、「ちょっと顔見知り程度の」相手が怖い

対人恐怖の私にとって優しい街よ。

久々の新宿駅構内に迷いまくりながら

途中見つけたサンドウィッチショップで昼食をとったりして

その後、山手線で恵比寿を目指す。

恵比寿では、本当は山種美術館に行きたかったんだけどね。

なんだっけ、「日本画の金と銀」展? が見たかったんだけどね。

ここでまたトランク引きずりつつ散々迷いまして。

鼻先に雨粒が当たって弱気にもなりまして。

3度目に駅に戻ってきちゃった辺りで心が折れる。

山種美術館は、また今度ということにしました……。



幸先の悪いスタートにややしょんぼりしながら

続いて目指すは日比谷線、六本木駅。

そう、「ドール・カルチャー展」ですよ。

六本木って、ひるず族? とかいるんでしょ?

お金持ちの街でしょ? こんな貧乏人が行って浮かない?

とかほんのり心配してたけど、思ったより平気だったね。

慣れてきたのか今度はそれほど迷うこともなく。

シティ・ビューの良い眺めを横目に見つつ

存分にドールたちを眺めてきましたよ。

SDMidiを初めて見られて抱っこできたのもよかったけど、

なによりずらっと並んだブライスが可愛かったねー。

ブライスのおめめを変えるプルリングとか、ミディっ子の首傾げとか、

機能的な部分を触れたのも嬉しかったポイントだね。

ていうかミディっ子のサイズ感、本当に可愛いな……。

まだ旅程の初めでお財布も余裕あったし、

うっかりショップで一体お迎えしようかと思った。

(荷物が増える! と言い聞かせてこらえました)

ちなみに、同じチケットでお隣の美術館に入れるというので

せっかくだしとのこのこ覗きに行ってみたんだけど、

うん……現代芸術ってよく分かんないな。

個人的には、鑑賞者参加型アートなんかよりも

完成された作品を前に、作者の架空の内面と対話する方が好きです。

ヒルズを出たところに、客席の眺めがいいスタバがあったので

ここで軽いおやつブレイク。アップルパイ美味しかったけど

+30円で追加したホイップは余計だったね。

お砂糖の入ってない生クリームって、ただの脂肪の塊よね……。



再び日比谷線に乗り込み、銀座駅へ。

ヴァニラ画廊さんの「エレゲイア展」が目的です。

この頃からポツリポツリと雨も降り出し、

トランクから折り畳み傘を取り出して、いつでも差せる態勢へ。

大きな建物を目印に角を折れると、

画廊がいっぱいの裏通りに入ってちょっと感動した。銀座!

そんな中でも、ヴァニラ画廊さんは小さなビルの地下にあり

とても……アングラな感じの画廊さんでありました。

正直、清水真理さんと泥方春菜さんはよく分からないんだけど

林美登利さんのお人形さんがとても可愛かったよ。

もちもちしてそうな幼児の肌の質感と

全体に漂う死の匂いのバランスがとっても素敵。

あとあんよが可愛い。私ドールのあんよ好きなのかも。

林さんの作風は、サーニットとの出会いの勝利よなー。

もう一つ、隣で何か展示をやってたんだけど……

綺麗な絵だな、と思いながら見てたら

隣にハードな拷問の絵があったりしてちょっと、怖かった。

ドールに拘束具が着いてたり四肢がもげてたりは平気だけど

リアルな人間の絵でアレはあかん……痛々しい。

さておき、ここでものすごく素敵な出来事があったんすよ!

売店でFREAKS CIRCUSさんの写真集を見つけ、

買おうかなあと手に取ったら、売店のお姉さんが

「あ、今ちょうどフリークスサーカスさん来てるんですよー

サイン入れてもらえますよ!」って。って!

入れてもらっちゃったよー目の前で私の名前入れてもらっちゃったよー!

どうしよう焦っちゃっててちゃんとお礼言えたか覚えてない。

普通のギャルっぽいお姉さんと顔ピいっぱいのお姉さんの、

どっちがクロさんでシロさんだかお訊ねするのも忘れた。

あとせっかく生の人形作家さんにお会いできたんだから

あのお人形を生みだす御手に握手していただけないか頼めば良かった!

なんて、全部画廊さんのビルを出てからやっと思い至ったくらい、

ふわっふわした気分で写真集を手にその場を辞したのでした。

外の雨がだいぶ強くなってたのも気にならず、傘を差してふらふらしてたら

案の定、新橋駅が見つからなくてだいぶ迷ったというオチもついた。



ようやっと辿り着いた新橋駅から、山手線で東京駅へ。

丸の内の方の出口は初めて行ったんだけど、

ロビー? の意匠がとても素敵だね。舞踏会とかしそう。

あの雑踏の中でぶつからずに踊れるというならだけど。

で、目指すは丸の内オアゾの「人・形展」!

これなー人・形展なー毎年ずっと行きたかったんだけど

なんだかんだで今年まで来られなくてなー。やっと来られて良かった。

さて、エスカレータを上がり私には縁のなさそうな売り場をくぐり抜け

ようやっと見つけたギャラリーは、思ったより小さい感じでした。

いろんな作家さんが参加してるから、もっと大規模なのかと思ってた。

いろいろ拝見したけどねー。反時計回りに観ていって、

まず気になったのは川上勉さん。ポストカード買っちゃった。

愛実さんのお人形とは初めましてだけど、

お姉さんサイズの力強くしたたかそうな感じが好きでした。

長尾都樹美さんだったかな、髑髏をテーマにしてらっしゃるけど

お人形自体はとても生気に溢れていて不思議なバランス。

野口由里子さんのお人形は、球体関節より固定が好きかな。

流れる髪が彫像やフィギュアにも通じる美しさ。

雨沢聖さんのお人形は、江村あるめさん評する

「仏像っぽい」という言葉が全てを表してると思う。

ひたすら、静謐。それが少女人形であっても。

槙宮サイさんの「森羅」さんは今までの槙宮人形で一番好きよ。

西村勇魚さんのビスクはいつ見ても美しいなあ。

えーと他にもいろいろあったけど全部は覚えてないや。

全体的に素晴らしい展示であったとは思います。至福。

思ったのは、作者当人の作風と人形の形態と、それから素材が

上手く一致してるお人形はやっぱり惹かれるなあということ。

この作風だったら木塑粘土が一番いいよね、とか

この人のお人形は球体関節じゃない方が好き、とか。

……あと、値札の20万とか30万とかが続いたあとで

2万円台の小品があったりするとちょっと手が伸びそうになるよね……。

林美登利さんの冬虫夏草(小)さんお迎えしたかった……(こらえた)。



すみません文字数アレなので続きます。