悪友たちと酒を飲むたびに、
幼いころの思い出話が必ずひとつは出る。
夏の夜祭でラムネを飲んだ話が出た。
チョット薄暗い昔風のショットバー、
カウンター席だけのこじんまりとしたお店。
色気はまったくない。
しかし、ここのマスターは知る人ぞ知る映画通なのだ。
そして何かにつけて、
「あ、そのシーン、〇〇の映画ではこうだったょ」と付け加える。
「え? ほんと」などと言うものならカウンターの下からDVDを出して、
そのシーンを見せるのだ。
一度聞いたことがあるどれだけのDVDを置いてあるのかと、
なんと正確には数えたことはないけど３万ぐらいだという。
これはすごい。
そして今回は泡のはじける翠緑色(すいりょくしょく)の飲み物に魅了された話、そうでしソーダ水のことでし。
夏の夜、野外映画館でソーダ水を飲む場面である。
映画の少年たちにとってソーダ水は夏だけの飲み物なのだ。
冬になっても平然と飲んでいるのは野暮、
それでは寒い日には何を飲むのかというと熱いショコラだという。
これは、映画の話でし。