「ひやあ～、えらいこってす」の続きですが、
海の男どもは、極楽とんぼで小型ボートを操舵しているように見えますが、
本当は、心の中で泣いているのです。

当「会員制海洋レジャークラブ」では、
会員様多くの方は、長年のお付き合いがあり、
皆さま、家族のようにわたしや鈴ちゃんのことを扱ってくださいます。
いくら趣味の海釣りの時だけ会うのだといっても、
飲んで騒いで、何年も皆様のお世話をさせていただいていますと、
それぞれのお客様の背景が見えてくるものでございます。

外見でお人柄を図る由もありませんが、
お気楽そうに見える方が、
生存率のとても低い難病の息子さんを抱えていたり、
また、ある会社の社長さんは、
経理をやっていた奥さんが、ギャンブル依存で数千万の横領をし、
その穴埋めに死に物狂いで働かなければならなかったとか、
離人症で完全に人格崩壊された奥さんを一緒に連れてくる方もいらっしゃれば、
アルコール中毒で、昼間は酒浸り夜は酩酊する奥さんを、
なんとか社会生活を送らせようと、つきっきりで見ている人もいます。
家族が精神障害者だったために、
ご近所で危険人物扱いされているのを知ったとき、
「そんなんとちゃうのに。俺は泣いたよ。」
いつも明るいその会員さんの言葉は、想像もできないものでした。

多いんですよ。
最近は、特にでしょうか。
こんな世の中ですもの、
どこも病んでいないという神経の人が、
一番怖いのかもしれませんね。

これをきっとご覧んになっておられる「あなた」へ。
大丈夫ですよ、
わたしたちは、けっして気分を害したとか、
ややこしいので困るとか、そんな馬鹿げた感情は持っていません。
そんな心配はしなくていいのですよ。

むしろ、
多いですよ。
そういう境遇の方は、多いんですよ。
「あなた」だけではありません。
だからみんな、海に来るんじゃないですか。
オカから離れて、プッカリ浮いていられるってのは、
そういうしがらみや、どうにもならない呪縛から、
ちょっと離れて、プッカリ波に揺られて居られる・・・
いわば、そこが自分の居場所なのではないですか。
大丈夫。
「あなた」だけではありません。
みんな、口には出さないけど、
いろんなことを背負ってきます。
「あなた」はとてもよく頑張られたではないですか！
そして、今も頑張っておられる！
そのことが事実で、確かなことなのです。

さあさあ、シーズンオフが長すぎやしませんか、
そろそろプッカリ浮かないと、
オカでの揉め事で、窒息死してしまいますよ。
会員になられたのは「あなた」ですし、
大丈夫、家族に審査はありません。
泣きたい気分になるときは、
晴れた海の上にプッカリ浮きに来なければ。

こんど晴れたら、海に行こう～。