何だかわけのわからないイガイガが、
私たちのまわりにはたくさんある。
それらをひとつ、アミで捕まえてみた。
イガイガはふりまわされたアミにくっついた、
彼らにも弱みはある。
「君たちはなんだって私の体を痛くするんだぃ、
私は君たちが突然触れるからときどき手や足やほっぺたがすごく痛いんだ」
「ああ、知らなかったょ。
ワタクシたちは、ワタクシたちのはじっこがあなたを傷つけているなんて。
本当に知らなかったのです」
「どうしょう」
「どうしましょう」
「うーーん」
「そうだワタクシたちは、はじっこをこのように曲げることにします。
どうでしょう」
「うん、それなら私たちにはちっとも痛かないさ。
ありがとう・・・でも君たちはつらくないのかい」
「いえいえワタクシたちは曲げるものばすも同じです、
ほんの少し練習すれば、
これからも仲良くしてくださいね」
「もちろんだょ、君たちのよい心は身にしみたんだ」
「こんな出会いでしたが、忘れないでください」
「忘れないょ」
「さようなら」
イガイガは心にちくりと痛みを残して消えた。