ごま塩ニシン

脳活『為ブログ』114

日記

   音と映像の連鎖
 生活というのは音と映像で成り立っているように思う。
朝起きて、ぽたぽたと変な音がするので辿っていくと風呂場の
蛇口から水漏れがあった。この間の台風で雨音と違って、ジャジャ
と水音がする。点検すると裏口への通路が水浸しになっていた。
 梯子を出して、ゴム手袋で樋を探ると、腐った木の葉の塊が出て
きた。取り除いてやると音も静かになった。生活と音、これは大切
なコンビだ。朝起きて、ポットの残り水で口をゆすぐ。それから血圧
の薬を飲んで、カレンダーに◎をつける。トイレに行きたくなって、
洗面所で手洗いを済ませて、部分入れ歯を洗浄剤から取り出して、
それから仏壇へ行って、水を新しくしてロウソクと線香をつけ・・・
こうした映像を毎日、追いかけている。
 手順を間違えると、薬を飲み忘れたり、仏壇に行かなかったり、
入れ歯を忘れたりする。だから、映画の場面のように映像を正確に
追いかけていくのが、日常生活なのだが、寝坊したり、心配事が
あったり、行事が詰まっていたり、何か他人からの依頼があったり
して順序を間違えると、朝から晩までチグハグになってくる。
 危機管理のリスクも同じで、何かあれば、どうするのかという映像
を頭の中に描き切れるかどうか、ではないだろうか。そつなく、こなして
いる人は生活の映像を正確に追っている人なのだろう。