粉飾をしても罪の意識なし。
　「あるものを無い」といったり、「ないものを有る」というのは嘘の始まり。
金がなくても、買い物はできる。カードが使える時代だから。しかし、決済の
時間が来れば、「無い袖は振れない」。自己破産しかない。罪としては平凡だ。
　反対に「お金があるのにない」という方が罪は重くないか。儲かっているのに
赤字だと報告して、税金逃れをする脱税犯罪だ。これはマルサ捜査としてテレビ
ドラマにもなった。ところが、5億しか儲かっていないのに５０億儲かったことに
しておけ、と言うのはどういうつもりなのか。頭を傾げたくなる。
　まず、企業会計を無視している。架空の利益を計上すれば、法人税を多く払う
ことになり、企業の運転資金まで逼迫させる。また、儲かっていないのに株主へ
高額の配当を支払う必要がでてくる。今は国際基準に基づいた会計基準がある
し、何人もの監査法人からの監査を受けている筈なのに、どのような監査をして
きたのか。また、国税局は経費の先送りとかは厳しくチェックしている筈なのに
黒字なら税金だけ払ってもらえばいい、と判断していたのだろうか。
　粉飾の粉はコナである。化粧品の粉である。壁を塗って、年齢を詐称するのは
粉飾仮面にならないだろうか。会計粉飾も化粧粉飾も心理はよりよく飾りたい
気持の現れかもしれないが、飾って生きていくのが、この世の中でもあるのか。