伊香保温泉には
大きな源泉の脈がいくつかある
源泉脈には派生して産まれる幾本かの湯脈がある

脈のひとつの濁り湯は
石段街のお宿に配湯されているところから
一番有名で、赤くなるところから金泉とも呼ばれる

ふたつめが透明な湯脈で銀泉と呼ばれている

両方の湯をかけ流しで楽しめるお宿もあり
ここ数年、いくつかを楽しんできた
長く金泉好みだったが
去年、銀泉のみの水天宮の山にある秀水園に泊まった

驚いたことにそれまで知っていた銀泉からは想像できない
自分に合った銀泉の湯だった

そこで、今年は
秀水園の山の下に位置する晴観荘に泊まることにした
晴観荘も水天宮の湯脈なので
銀泉のみの掛け流し温泉になる

肌にまとわりつく円やかさは
からだが軽くなるような浮遊感がある
豊かな柔らかさに包み込まれた

晴観荘のロビーでお水をいただくと
柔らかな甘さが口の中に広がる
その水と同じ豊かさが温泉にも含まれているのだろう
掛け流しの水天宮の泉は玄関わきでいただけるようになっている
深い原生林の中を通り抜けてきた水は美味い