セカンド

モグラ・・・その2

小説/詩


モグラさんのペンションに着いたのは6時過ぎ

見て驚いた白鷲だ
僕の第一印象

2階建ての恐ろしく立派な建物
バロック調かはたまたロココ調か

なんでこの汚らしいおっさんが
こんな美しいペンションを経営しているのか

もしかしてオーナーなんて嘘で
本当はここでやとわれた掃除のおじさん?

なんて思っていると
「入れよ」なんて大きなドアを開けて中へ入って行った

今度も3メートル離れて後から入る
「おじゃまします~」

「はぁ~」
これはため息だ・・・

・・・すごい
・・・きれい

ポケ~ッとしていたら
突然後ろで声がした

「あら、お客様?」
振り向いてびっくり

そこにはファッション雑誌から飛び出してきたような
とてつもなく奇麗なおねえさんが立っていた

「いいや、ちょっとそこで拾ってきた」
笑いながらモグラは言った

拾って来たって?
俺はモグラに拾われた可哀そうな旅人か・・・

いやそんな事はどうでもいい
「あの~ぉ、こちら様はどなた様でいらっしゃいますか?」

「俺のかあちゃん」
「はっ?」

「かあちゃんって・・・
お母様でいらっしゃいますのですか?」

「ばか、俺の奥さん」
「へ!」

『 「は」とか「へ」とか変なやつだなお前は 』
「ほぉ~」

『 「は・ひ・ひ・ふ・へ・ほ・ほ」かよ
おまえは・・・全くもう 』


これが奥様・・・ヴィーナスとの出会い
なんでも元雑誌モデルをやっていたらしい

モグラとは年が15も離れている
どこで騙したのか、いや引っ掛けたのか

今世紀最大の謎がここに出現した
美女と野獣?ではないエイリアンか妖怪だ

彼女はここでイラストレーターの仕事をしている
料理もプロ顔負けのかなりの腕前だ

僕がここに居ついてしまった原因の
80%は彼女のせいである

だれも好き好んでモグラと生活をする
そんな人なんかこの世にいないのだ

でも妙な事に気が付いた
この豪華なペンション・・・お客さんが一人もいないのだ

そんな事はどうでもいい

奥さんの作ってくれた
高級レストラン並みの夕食をペロリと平らげ

用意してくれた従業員用にしてはビックリするような
綺麗なお部屋で疲れもあってかグッタリ

明日は四時半起きだそうだ
何が起こるのか・・・

そんなこはとどうでもいい
目覚ましをセットして熟睡モードへ

さてどうなりますか?
いやどうしましょうか?













  • セカンド

    セカンド

    2015/08/08 23:44:43

    奈柚様

    狸なら狸そば
    狐なら狐うどん

    どん兵衛の世界へまっしぐら?

  • 奈柚

    奈柚

    2015/08/08 15:16:02

    さてどーなる?
    これが狸なら
    騙され系なんだけど…

  • セカンド

    セカンド

    2015/08/05 02:02:13

    さやか様

    お客さんが居ないのは・・・
    それは・・・まだ秘密です


    いしころ様

    三枚のお札
    有りましたね・・・

    恐いオババが人間を二枚に卸すのか
    それとも三枚に卸すのか・・・

    四枚(終い)にはわからなくなってくる?
    なんて関係ない?

  • さやか

    さやか

    2015/08/04 21:10:03

    おぉー。
    お客さんが居ないのは…なぜなんだー
    気になる!!
    続きが読みたいヾ(≧▽≦)ノ

  • いしころ

    いしころ

    2015/08/04 15:22:56

    わぁ~日本昔話(三枚のお札)を思いだしたよ
    夜中にふと目が覚めると ほら・・ぉばぁさんが包丁を研いでるって話
    いや、ヘンゼルとグレーテル? 太らせておいて・・
    食べられちゃうのかなぁ~ドキドキドキ  美女あるところに事件あり
    それにしても セカンドさんもお茶目さんなところがあるのねぇ~ppp
    もぐらさんとのやりとり・・可笑しく 暑さ忘れましたよ~^^
    さてどうなさるのでしょうか・・この後。 楽しみ~よろしくね(^^)/