たいがい土日は、警察の出動を要請するので、
あんまり、呼んじゃあ悪いよね～と思うのです。
今日は、2回、どちらも密漁、一つは立ちション、銃刀法違反。
もうこの手のヤツは、さっさと警察にニンベツ（身元調べ）かけてもらって、
お帰りください、暑いしさ。
わたしや鈴ちゃんも、現場検証に立ち会うだけでも鬱陶しいです。

ところが今日は、さて、これは警察に相談したほうがいいのかどうか。
なんとも、判断しがたい事案が一つ。

連日、酷暑というこの時期に、しかも真昼の1時30分ごろ、
中年のオタッキーに見える男の人が、
どーゆーわけか、おばあさんを連れて山歩きですと！
（ああ、字面にするとこの異様さが伝わらないわ）

1時半ですよ、
気温は日陰でも36度を越していました。
それを日陰のない山道を、おばあさんを連れて歩く・・・
いやあ、緊迫感がないなあ、おかしいなあ。

最初、遠目に見ていたとき、
おばあさんは、なにか缶ジュースのようなものを飲んで、
それからすぐに吐き出したのです。
「うがいかなあ」と思ったのですが、
そんなことするかなあとも思いました。
次に座り込んで、なにやらゴソゴソしているので、
「どうかしましたか」とお声掛けに行きました。
うん、そこ、会員制レジャークラブのお客様の通行路に当たり、
車がひっきりなしに通行するものですから。
そしたら、なんとビールを飲んでいました。
いや、いいんですよ。
未成年じゃないのは、歳半分にごまかしてもおつりがくるくらい行ってますから。
そりゃあ、わかる。
少し話してみると、おばあさんは明らかに普通じゃなく、
かなりの痴呆が進んでおられるようでした。

おい、引率のオタッキーなお兄さんよ、
痴呆症の老人に、ビールなんか飲ましちゃいけませんよ。
ましてや、この炎天下、脱水症状起こしますぜ。
ところが、このお兄さん（40後半くらいか）、
「母親がボケてますので、リハビリがてら山歩きをしています」って、
あなた、この先3，5キロの坂道をビール飲ませて行くっていうの？
おばあさん、ゲロゲロしてるし。
これは、楢山節考・夏バージョンなんだろうか。
男の人は、おばあさんの前方をすたすた歩きだし、
おおよそ200メートルほど後から、
おばあさんが何やら一人で喋りながら付いて行っているようでした。

この山道、すごい坂ですよ、
暑いですよ、
そんなに先を行ってしまっては、
おばあさんが崖から落ちても気が付きませんよ、
・・・虐待じゃないの？

この男の人が山から下りてきて、
おばあさんを連れていなかったら、警察に電話しようかって、
鈴ちゃんと相談して、まあ様子を見ることにしました。
きっと、そうなったら、もう手遅れなのはわかります。
だけど、山歩いているというだけでは、警察呼べないでしょ。
ビール飲んでても、飲酒運転ってわけでもないし・・・。

まあ3時間ほどして、無事に二人は帰路についたようなので、
取りあえずは安心しました。
そのあと、警邏のお巡りさんたちとしゃべっていて、
このことを相談しました。
結論を申し上げます。
「通報すべし」だそうです。
保護責任の有無があるそうです。
おばあさんに、もしものことがあると遅いということで、
次に、同じことをしていたら、通報せよとのことでした。

へー。
していいんだ。

だけど、あのオタッキーなお兄ちゃんも、じゅうぶん普通じゃなかったですよ。
完全に神経参っている感じでした。
そりゃあ、そうだろうなあ。
あのおばあさん、ずーっと「おじいさんが死んだ」を繰り返していたものなあ。
ほんとうは、おばあさんが崖から落ちてくれるか、
具合が悪くなって、
どうにかなってくれたらいいのにって考えているんじゃないのかなあ。

つらいなあ。
オタッキーなお兄さん、
あんた、病んでますね。
今度、見つけたら、ちょっとゆっくり話をしましょうか。

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