関係のプリズム。
　事件が多すぎる。あらゆる事件に周囲の人間関係が影響している。
親族殺人が多すぎる。行きずり殺人も多発している。殺人には動機
があるはずだ。法律的にも、どのような動機で行動したかが勘案される。
最近の事件、刹那的と思われる殺害ケースが多すぎる。心がすさんできた
ように感じられる。

　愛憎のもつれ、金銭にまつわる恨み、遺産をめぐる争いなど原因がはっきり
しているのであれば、反省もできるが、全く無関係な人間に襲われて傷つく
のは理不尽なことである。だから、巻き添えにならないために、安全対策が
かかせない。家の戸締まり、心の戸締まりだ。油断という隙間から、どのような
災難がやってくるか、わからない。

　生活は一人で孤立するか、何らかの関係を持つかによって展開されている。
親子関係、隣人、会社や組織の関係、取引関係、地域や無限に広がる人間関係
の中で我々は生きている。けれども、一つ間違えば事件になる。

　警察官や検察官が事件を起こす時代だ。恋人や知人に異変が発生する。誰を
信じたらいいのか。基本は自分しかない。自分を守るのは自分。その大切な
自分すら信じられなくなり、自殺する人がいる。年間で二万数千人。数年前
までは三万人台であった。災害やウクライナ内線で亡くなった人より多い。

　どんな関係でも一期一会である。ネットは電子関係だ。瞬時の仮想関係だが、
言葉の鎖でつながっている。一会もないが、仮の姿を見ている。見張られて
いるのかもしれない。閲覧自由だ。ニコッと基準があるから、心配なし。