２０１５年７月　世界遺産に登録された　『軍艦島』

　　
　　『軍艦島』は　長崎市高島町端島の俗称です。

　　島影が　戦艦【土佐】に　似ているところから呼ばれるようになったと

　　言われています。

　　軍艦島は　小さな半人工島です。

　　炭鉱の町として栄え　隣接する高島炭鉱と共に　日本の近代化を支えてきました。

　　昭和４９年、軍艦島は閉山しました。

　　時代の流れと共に　軍艦島は伝説を残したまま　無人島になったそうです。


　　
　　今回の軍艦島上陸クルーズは　高島と軍艦島の両方に上陸しました。

　　世界遺産に登録されてから　上陸ツアーの予約は　夏、秋いっぱいだそうです。

　　凄い人気ですね。
　　
　　九州旅行が決まってから　主人の希望で上陸ツアーをいろいろ探しました。

　　上陸ツアー会社は　６社ありますが　

　　３ヶ月前にもかかわらず　　各社の公式HPの予約はいっぱいでした。　　

　　どうしよう　今回は無理かなあ…と諦めていましたが

　　２ヶ月前になって　偶然、ある観光サイトで

　　たくさんのツアーを扱っているところ見つけました。

　　そのサイトに　少人数ですが　５人枠を押さえているツアーがあったのです。

　　慌てて予約を入れ　上陸ツアーに参加することが出来ました。

　　予約が取れたときは　思わずガッツポーズをしましたよ。


　　
　　どのツアー会社も　だいたい　午前と午後の２回　上陸ツアーをしています。

　　私たちは　PM２：００からのツアーに参加しました。

　　行程、３時間１０分の充実したツアーです。

　　PM１：００～受付開始。

　　予定通りの時間に２００名を乗せて出港しました。

　　高島までは　２０～３０分かかるので　船上で周りの島などの解説がありました。

　　中でも　三菱長崎造船所はすばらしいですね。　

　　世界に誇れる巨大旅客船が　何隻も造られています。　

　　ちょうど１２月完成予定の船も見ることができました。　

　　遠く山の手には　旧グラバー住宅の屋根が見えました。

　　海から見る長崎の町並みは　一味違いますね。

　　地形のせいだろうなと思います。
　　
　　
　　高島では　トイレタイムと　軍艦島の模型を使っての予習をしました。

　　島に上陸して見学できるところはほんの一部なので　

　　この解説はとても勉強になりましたよ。

　　居住区・炭鉱区　軍艦島全体を上空から見ることは　もちろん出来ません。

　　どのような島の構造で　どんな役割をしていたのかを知ることが出来てよかったです。　　　

　　高島から軍艦島までは　１０分ほどです。

　　軍艦島の島陰が見えてくると　わくわくしました。

　　本当に本当に軍艦に見えるんです。　

　　参加者の皆さん同じ感想でした。

　　
　　
　　軍艦島から数キロはなれたところで一度停船し　写真タイムです。

　　寒さを忘れて写真を撮りました。

　　この時間は　他のツアー会社の上陸が終わるのを待つ時間でもあります。

　　私たちのツアーの他に　二社いました。

　　軍艦島には　ツアー会社一社しか上陸しません。　

　　上陸時間も決まっていて　　制限時間の４０分はあっという間に過ぎて行きます。

　　軍艦島に港はありません。

　　上陸場所は一箇所だけで　そこは　当時も島民が使用していたところです。　

　　岸壁に突き出たコンクリートのドルフィン桟橋を　当時の人と同じように渡りました。

　　ドキドキしました。桟橋で写真は撮らないように言われました。

　　立ち止まると　危険だからです。

　　島周辺は波が高く　天候次第では上陸できない日も…たびたびあったとか。　

　　過酷な自然と共に生きてきた島なんです。

　　
　　
　　参加した日は　一年、３６５日のうち１０日あるか無いかの好条件の揃った上陸

　　だったそうです。　　

　　とてもお天気が良くて波が穏やかでした。

　　上陸できない日もたくさんあるので　「見学施設使用料」は上陸したら

　　支払うことになります。

　　
　　軍艦島は　石炭採掘のために埋め立てられた人工の島です。

　　三菱社の所有になってから　地下１０００ｍの海底炭鉱として　

　　良質の石炭を産出し発展しました。

　　人口も増え　国内初の鉄筋コンクリートの高層アパートが建設されました。

　　最盛期の昭和３０年代には　東京２３区の９倍という世界一の人口密度

　　だったそうです。　これは凄いね。

　
　　
　　島の一部に3つの見学広場が整備されていて　ツアーガイドさんの案内で

　　移動していきます。　

　　殆どが自然の力によって原型をとどめていませんが

　　その姿には圧倒されます。

　　ガイドさんの語り口調で　その当時の姿　活気や暮らしぶりが想像できます。

　　１０００ｍもの地下に　毎日入ることが出来たのは　

　　《家族》がいたから。　家族を守るために

　　命がけで海底の地下で作業することに耐えた》

　　という話には　涙が浮かびました。

　　島の人が一番大切にしていたものは　真水です。

　　生きるために一番必要なもの　【水】。

　　学校にプールがありましたが　一度も真水は入れられたことは無いそうです。

　　海水プールですね。

　　
　　今夏、５０年ぶりの同窓会があり　帰島した方たちの話を　たくさん聞いたそうです。

　　当時の人々の思いを　出来るだけ正しく伝えて行きたいと言っていました。

　　たくさんのエピソートを聞きましたが　書くのは難しいので

　　皆さん、ぜひ軍艦島へ行ってくださいね。

　　ガイドさんの話は　とても説得力があります。　

　　そして話し上手。
　　
　　
　　
　　軍艦島は　保存するのは難しいそうです。　

　　調査団が入っていますが　進展は無いとか。

　　このまま風化してしまうのでしょうか。

　　世界遺産に決まってから　テレビ局の取材がたくさんあり　

　　これから　たくさんの特集が放送されるでしょうと言っていました。

　　帰りの船上で　夕日をバックに軍艦島を撮影しましたが　

　　とてもすばらしかったです。
　　
　　黒く浮かぶ軍船を　一度は観て欲しいです。

　　寒さも忘れてしまうほど　魅入ってしまいます。


　　
　　長くなりました。　

　　文章ヘタで　読みにくかったと思います。　

　　最後までお付き合いくださり　ありがとうございました。

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひまわり