生活の舵取り。
　人の生活は地上のどこかに位置している。丘か山か、海か湖か。
地球の皮膚の上だ。宇宙ステーションにも宇宙飛行士がいるから
空中という領域も加味しなければならない。２１世紀の終りころ
には太陽系を飛び出して、大宇宙の銀河系に人類船が漂うかもし
れない。銀河宇宙が二千億個もあるというから、銀河宇宙を彷徨う
大航海時代は何十世紀先になるか全く想像すらできない。

　宇宙線（放射線など素粒子の雨）が人の遺伝子を損傷するので、
この脅威から遺伝子を守らなければならない。もし、遺伝子配列
がグチャグチャになれば、人の形を成さなくなる。だから、DNA
の塩基配列を厳密に保護し、再生できるシステムを確立できなけ
れば、宇宙へ旅立てない。これを人類の大志というのだろう。

　このような宇宙と人類という宇宙観に立てば、現在起こっている
地球上の紛争はちっぽけなものでしかないと、人類が認識しない
といけなくなる。つまり、国の領土とか国境といった資源争いから
脱却する必要がある。人類の生活の舵取りを宇宙視点で考え直して
欲しいと言いたい。

　これが出来ないということは世界の指導者の世界観が狭いという
ことではないだろうか。政治家の視野が偏狭なのは、政治家を操る
官僚の世界観が偏っていて、私欲に侵されていないかということだ。
本当に一人の生活は人類の生活の舵取りと一致しないといけない。
それがどうだ。バラのバラバラ状態だ。願望と現実を混同して、
あたかも吹聴さえしておけばいい。霧吹き策で胡麻化している。
バラバラは一種の策謀で、バラケの方が得をするからだろう。