税金か会費か。
　クラブやサークル、趣味の会などで会費を払う。この会費と
税金とは、どう違うのだろうか。納税は国民の義務として規定
されている。不正に税金額を胡麻化したりすると、国税庁から
だけでなく警察・検察からも摘発、逮捕されることがある。

　消費税を払わなければ犯罪になるかもしれない。これに反して
会費は払わなくても罪にならない。趣味の会の会費を滞納したと
いう理由で拘束されることはない。ヤクザの組にも上納金という
ものがある。これは組という組織内での会費みたいなものである。
組に所属する以上、上納という会費を納めなければ、ドエライ
ことになるぜよ。しかし、この金額も多額であれば、払えない。
なんでもそうだ。人間のやることには限度というものがある。

　会費も多額であれば、収入とみなされ、所得税が課せられる。
これで摘発された団体やヤクザ組織もある。
　ところで、視点を変えて、税金が会費的なものになる社会が
やってこないかという私の夢想である。国の予算の作成や財政
の使い方は東大卒のエリート財務官僚が握っている。１００兆
近い金の使い道を左右させているのがエリートだが、難関を突破
して頂点に立っているのだから、多少の横暴は彼らの得意技なの
だろう。偉くなって理不尽な知恵を出し合うのも、人生か。

　会費と税の違いは義務か自主納付かの違いであるが、納めるという
意識が高まらないと、会費社会は実現しない。自主的に会費を納めて
自分らのクラブとしての国家組織を大切にする精神がないと実現しない。
税という制度は国民の意識が低いためで権力による徴税になってしまう。