一歩進んで二度振り返る。
　振り返るのは、一度頭の中でミスはなかったかと考え直すこと。
二度目は実際に自分のした結果を目で確かめるということである。
玄関の鍵、洗面所の水道、風呂場の栓、窓の施錠など普段、毎日
していることでも二度する癖をつける。

　これをしていると何日かに一度、忘れ物に出会う。朝、新聞を
取りに出て、玄関の鍵が閉じられていなかったこともあった。ト
イレの電灯も一晩中ついていた。日常生活だけでなくとも仕事で
書類を出すにしても、読み返す余裕を持ちたいものだ。ネットの
文章にしても、はっきり言って、慌てて文章を書いているために
誤字や抜け字や変換ミスの当て字があったりする。

　自分では振り返っているつもりでも、見落としや目の錯覚が出て
くる。だから、完璧なつもりでもミスは誤差として出てくる。逆に
考えれば、完璧はないから、他人から指摘されれば、感謝の気持ちを
もって、ありがとうございましたと御礼を忘れないことである。

　生き方も同じことで、何が正しいか分からない場合だってあるから、
人の話を謙虚に聞くことだろう。その上で自分との違いを確認して
いくことだろう。一致しない点は必ず出てくる。これは当然のことで、
一致はそう簡単にできるものではないということである。どこで妥協
していくか、これが生活である。ところが妥協点すら見つからない場合
が出てくる。これが問題なのだ。妥協できないところの解決策を見つけ
出す知恵が必要であるが、これが、またまた難問である。