古民家　2

2016/01/07 20:45:41

雑煮と酒をいただいてほろ酔い気分、

少しのどが渇いてしまったので水をいただくことに。

悪友が庭に出て井戸から水を汲んできた、

これがまたおいしい水で驚きである。

さらに友達が二人合流してワイワイと話が弾んだ。

この二人はかなり出来上がってから来たので、

実にトイレが近く忙しかった。

それに紛れて廊下をパタパタと走る足音が何度か響いた、

そのとき前を見ると不思議と全員が部屋にいるのだ。

私は思わず「ふふふふ・・・」と笑ってしまった。

時間が経つのは早いもので気が付けば外は薄暗くなっていた、

天井の電灯は球形の銀白色が灯る、

角張った蛍燈が灰白く周りを明るくする。

私もトイレを借りようと明るくなった部屋を出る、

すると廊下は薄暗い闇のようにみえるた。

トイレは廊下の突き当り、

その途中に古いミシンが一つだけ鎮座している。

庭を眺めながら廊下を歩いていくとムクドリが鳴く声、

井戸の近くまで水を飲みに来ているのか。

水たまりを何気に除くと人の影が映った、

大理石の波紋に似た輝きの水影だろうか天井でゆらゆらと動く。

庭にはツルリンドウや蔦かづらのたぐいが野放図に蔓延ってる、

その小さな庭から子供の笑う声聞こえた。

✪マークは作り話でし