中国の旧正月とインバウンド。
　中国の通貨元が、売られてドル買いが始まった。日本では、逆にドル売り、円買いが急速に進行している。この傾向が続けば、爆買いで話題を集めた中国からの旅行者が２月に入れば、減少するかもしれない。増えるか減るかが、今後の経済を占う試金石になってきたかもしれない。

　ヨーロッパは避難民の取り扱いで各国が揺れている。ユーロ通貨の行方も不透明になってきた。貿易決済の基軸通貨が不安定になれば、経済成長に暗雲が漂う。なんとか国際協調で安定にする対策を施さないと、世界経済が失速してしまう。そんなことになれば、日本はどうなるのか。漂流するようなことはあってはならない。

　困難に直面すると、政治協調ではなく、軍事に力を注ぐ傾向があるのは危険である。今更、戦争をして何の得策があるというのか。テロ、戦争で国民が豊かになった話は、この地上に存在しない。知恵を出し合って、平和、協調、繁栄の道を探って欲しい。限られた派閥の勢力だけで力づくで物事を解決しようとすれば、必ず無理が生じる。これからの政治の舵取りをしっかりしてほしい。

　株価が急落している原因は、はっきりしている。明るいニュースがないからである。英断といえる政策が出てきていない。過去の利害にしがみついた方針しか出せないのであれば、混乱は一層進むかもしれない。あっと言わせる対策を、どこの国のどの政治家が出せるか、それに注目したい。正直、策はないのだ。手詰まり状態なのである。エリートと言われる人たちも、現状には頭を抱えている。知恵が出てこない。

　直近の電力自由化を考えてみよう。欠点は発電と送電の分離が出来ていない。自由化は、まやかし政策と言われている。ならば、一歩踏み込んで、送電の自由化を一挙に断行すればいい。送電に参入しようとすれば、送電線の敷設の投資が起こる。これだけでもお金が大きく動く。ところが、邪魔する勢力があるのだろう。難しいね。