もえーん

ほめて伸ばさない

日記

私は、仕事で人を褒めると言う事をほとんどしません。別になんでも批判すると言うことではなくて、正当な評価をし、正当な意見を述べたいし、そこに尾ヒレは付けないし、ご機嫌取りもしないし、不当に評価もしたくない。


そんなやり方では人はついてこないよ、と言われることも毎度ですし、上司にもそんな様子だから嫁もヒヤヒヤしているようですが(同じ会社に勤めてます)、それでいいです。
私自身、プライベートでも会社でも、褒めて育てられた記憶はあまりありません。


褒めるということに関して、人間は4種類いると考えています。

ひとつは、褒められると喜ぶ人。
ひとつは、褒めると図に乗ってつけ上がる人
ひとつは、褒めると白ける人
ひとつは、褒めると無節操に褒める相手を蔑むひと

2番目の人は除外です。何をやってもこの手の人はダメです。
最初のパターンの人は、褒めれば喜びやる気を出します。3番目4番目の人も褒め方の問題であって、おべっかを使う様な浅はかな褒め方をしなければ好意的に受け取り、本人も褒められたことを糧にするでしょう。

だから、褒めて伸ばすというやり方を全否定する気はありません。しかし、それでも私は滅多なことでは褒めません。

なぜ褒めないか。
それは、褒めても意味がないからです。

確かに褒めれば伸びるかもしれません。しかし、「褒めれば伸びる」という事と、「褒めなければ伸びない」という事は、似て非なることです。私が気にするのはそこです。褒めなければ伸びないような人間は、早晩のうちに伸び止まります。

100の能力が必用な仕事に、いま50の能力で伸びても60にしかならない素材を伸ばすなどとという非効率は、ビジネスとしても個人的な精神としてもやりたくないのです。50が60になって喜んだり褒めたりして意味があるのは、カルチャーセンターと子育てだけです。会社はカルチャーセンターでもなければ子育てでもありません。

もちろん褒めないと言うのは、ポジティブな評価をしない、ということでは全くありません。冒頭のとおり、あくまでも正当な評価を素直に伝えるまで、ということです。ポジティブな評価をするということは、褒めるということではありません。
仕事で褒めていいのは、50点がせめて90点くらいになった時だけです。それでも100点ではないと言うエクスキューズ付きで、です。100点であたりまえ、100点でなければ99点も0点も同じ、101点で始めて評価に値する、そう言われて私は育ちました。未だかつて100点など取れたことがあるとも思えませんが、しかしそう言われて来たことは有難い事だと、今でも思っています。

  • もえーん

    もえーん

    2016/01/30 16:27:30

    こんなコメントを貰えると思っていませんでしたがww 
    非常に微妙なところを突いてきたコメントをもらいました。

    可愛がっていた後輩の娘がいます。正直なところ、たぶん今以上にその娘が今以上に伸びる事はないと思っています。しかしそれでも可愛がっていました。

    彼女が私の直属の部下であったころ、私は何度か夜中に彼女を泣かしています。仕事の資料を作るにあたり、何日にも渡り私はダメ出しを続けました。そして何日目かの夜中に、彼女はボロボロと涙をこぼしながら言いました「言われている事はわかるのですが、出来ないんです・・・」

    それでも私は認めませんでした。泣いて済む仕事などありません。結果が全てです。たとえ1円でもお金をもらって仕事をする以上はプロです。泣いたから程々でもOKなどということはあり得ません。

    結局は彼女は満足な結果を出すことはできませんでした。少なくとも私は認めませんでした。でも、まあ見られなくはない程度のもにはなりました。

    周囲は良く頑張ったねという感じでしたが、私はそう安易に言うメンバーを、昔も今も信用していません。そして私は頑張った彼女を一言も褒めませんでした。

    その代わり、私は日付が変わっても机に向かう彼女に毎日つきあい、夜中の1時でも2時でも議論につきあい、徹夜になれば一緒に徹夜をしました。「できました、見てださい」と持ってくるまで待ち、そして明け方にまたダメだしですw

    自分でやれば出来てしまうのかもしれませんが、それでは意味がありません。そして任せたのだから、どこまでも付き合うしかありません。冒頭のとおり、彼女に伸びしろはもうないと思ってます。その意味では、50点が60点にしかならない素材であり、私の理屈で言えば手をかけたくない相手です。

    それでも私がその娘を可愛がっていたのは、目の下をクマで真っ黒にしながら、私の連日のダメ出しの意味を理解し、理解した以上は出来るか出来ないかではなく、やる、というスタンスを崩さない態度に、ダメ出しをした上司として答える義務があると思うから。それと、ポテンシャルが60点だったとしても、やっぱりそういう態度で来る人の存在は嬉しいし、組織として存在の意味はあります。

    なにより、彼女は無能ではありません。別の種類の仕事では力を発揮することもありますしね。
    答えを返したことになってますかねw

  • ドナ

    ドナ

    2016/01/29 23:43:09

    なかなか褒めない人は信頼されるし、
    だからこそ褒められた時すごく嬉しいです。

    高校のときの剣道の先生は簡単に褒めない人でした。
    私はとりわけ弱かったんですけど、
    先生と1対1で稽古するときには
    全くいいとこ打ててないけど
    先生が私の一撃一撃を返しながら
    すごく楽しそうな顔するんです。
    終わった後はあれがだめ、これがだめって言って
    褒めることはほぼないんですけど、
    なんか、その、
    やりあってるときの狂気的な笑顔が
    もはやごほうびというかww
    あの顔を引き出したくて最初から全力だしていって
    毎回沈没してました。

    だから…褒めなくても他のものが相手を
    喜ばせることってありますよねっていう話ですwww
    それが相手の力を伸ばしてるかどうかは別として…。
    でももえーんさんの話ではそういうごほうびてきなことなしに
    力を伸ばしていくべきということでしょうか…
    確かにそれができればどんなマイナスな要因があっても
    乗り越えていけるようになりそうですね