魔耶峰央先生の『翔んで埼玉』が再ブレイク。うわー、懐かしい。
７０年代後半から『田舎』をバカにするという芸風が各ジャンルに展開し、
サイタマはよく槍玉にあがったものでした。

ところで、母国や地域や風土への愛を声高らかに謳いあげるのが苦手である。
愛するものだからこそ欠点も見える。愛していること自体への根源的疑念もある。
ここから『愛するものをケナス』という『謙譲・謙遜』という態度が生まれるのではなかろか。

謙譲・謙遜・へり下る・卑下するというのが大スキである。基本的人生観。
箸にも棒にもかからないダメなヤツが他愛のないモンに執着してるだけでゲスよ。
これはマコトに日本的文化ではありませんか？　といっても同感が得られない現代。

日本文化全般、自分の住む土地に対してもそういう気分が強い。
ヨコハマってのは本質的に港町であり、ロクでもないヤツが住んでる町に過ぎない。
ここに都会的感覚や政治経済を持ち込み高めようとするのは「ヨソモノ」である。

みなとみらい、という場所がある。これは複合商業施設に過ぎない。
馬車道や山下公園あたりは二流の歴史遺産である。
元町は目端の利いた新しいもの好きの商人が作ったバタ臭い商店街である。

黄金町より南下すると農村文化の名残たる各地の祭りが残っている。
ムラ社会の伝統を守り、ご近所と張り合う意識も強い。これでヨロシイ。
さらに下れば鎌倉文化のおこぼれが各地に残る。落人の子孫どもが集う。

だいたい流入人口がイビツである。今の北部をヨコハマとは認めがたい。
あれは裕福な方々のベッドタウンである。ハマに金持ちはいらない文句あるか。
東京を含む全都市を見下しながら卑下するのがハマっ子の真骨頂である。

……イカン、過激な偏見に満ち溢れている。正統ハマっ子の方、お許しあれ。
でも愛するものだから欠点を認めたい。ダメさ加減が愛おしい。
郷土をケナす選手権なんてあったら面白いのに。それこそ真の日本的郷土愛。

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