ごま塩ニシン

脳活『為ブログ』410

日記

  瞬時の気映(きえい)を掴め。
 記憶力のいい人は映像で覚えているらしい。デジタルカメラの記憶チップを沢山持っている人だろう。いや、映像を映画の画面ごとに脳の中で整理していく才能が優れているのかもしれない。忘れ物をした時に、どこの場面で忘れ来たかと、過ぎ去った映像を思い出しながら、場面を繰っていくのと同じなのだろう。それにしても、訓練すれば、誰でも映像を写真のように映し出せるというが、これも才能のしからしめるものだろう。

 今朝、居候が出かけた後、玄関のドアの鍵を閉めなけばと思い立って、玄関に行ってみると、鍵が掛けられていたのだ。アレーと思った。どうなっているのか。鍵を閉めて居候が出たことになるが、そんな手品みたいなことはできない。鍵は内側からしか絞められない。考えながら、コーヒーを飲みなおした。やっぱり、私自身が居候が出ていった直後に鍵を閉めに行ったのであるが、この閉めたという記憶が蒸発しているのであった。認知症の始まりか?

 風呂に使うガスの元栓を閉めに行くと、閉まっていたというのと同じである。記憶の蒸発は連続して複数の行為をした場合に発生し易い。無意識的に、咄嗟にしていることがあるのである。気持ちの中に確証として何も残らないうちに処理していることがある。一瞬の行動を気持ちの中で記憶の映像として、残せないままに通過していくことがある。これは都合のよい、言いわけか。負け惜しみか。要するに、したことを忘れてしまう、記憶力衰退の現象が出てきたということだ。日常の気持の中に漂う一枚一枚の映像を、しっかり残していくことが大切なのだろう。