タケシの武勇伝…(1)
パン、パン、パン!……
奇妙な音がビルの谷間にこだました。同時に、その場から駆け出していく足音が聞こえた。
だが、タケシの目には何も映ってはいなかった。彼は、ひたすらその場にうずくまり、ジーンと伝わってくる左腕の痛みに耐えていた。見る見るうちに左腕は真っ赤になっていく。
すると、ふいに痛みが感じなくなった。いつのまにかタケシは気を失っていた……
…うっ、まぶしいぃ!
数時間後、タケシはベッドの上で目覚めた。正確には手術台のベッドの上だった。
消毒液の臭いに我にかえったタケシは思わず自分の左腕を見た。
急に体じゅうの力が抜けていくのが分かった。肘から先に力が入らず、指先が動かなかったからだ。
タケシは瞬時に頭の中が真っ白になった……
次に意識を取り戻した時、もうそこは手術台ではなく、病室のベッドの上だった。
「野球できんかな、もう…」
そう思った瞬間、ふいに涙が出てきた。
タケシが中学3年の12月のことだった……
※※つづく※※
スイーツマン
2009/09/20 05:47:51
不運な!
アルク
2009/09/18 02:23:18
続き期待です^^
ゆちゅん
2009/09/17 21:08:37
にょんにょんにょーん☆
展開激はやす∀
今まで読んだこんないジャンル
だから楽しみだよーお('`♥)♪
ARISU
2009/09/17 20:32:27
ARISU宅急便でござます