イザミとイザギは
混沌から大地を産みだそうと試行錯誤し
螺旋階段システムを使い
大きなポイでちり芥を集め
大地ができました

次の作戦は雨を降らせる力をもった
シードラゴンを根の国に送りこみ
大地に必要な雨を降らせます

右巻き階段を最初に使ったイザミが
混沌の海の底にある根の国を
左巻き階段を先に使うイザギが
土の国を治めることになりました

こどもを巡って方向を違えたイザミとイザギは
大げんかになりました
イザギが投げた大岩には
紫苔が産まれました
紫色に苔むした大きな岩からは
紫苔の苔ふん（花粉みたいなものです）が噴き出ました

今では「いきもの」と「もの」は違うと思われていますが
イザミとイザギの時代には、違いはありません
有機も無機もすべて「もの」でありすべてが生命をもっていました
ですから、イザミもイザギも
「いきもの」にも「もの」にも属するのでした
ところが
この紫色の苔ふん（花粉みたいなもの）を吸うと
イザギもイザミも「いきもの」と「もの」を比べるようになり
「いきもの」には生が
「もの」には死が組み込まれました
おそろしや、究極の選択！
生と死を行き来できる時代は終わりを告げました

この大きい岩の根の国側には
イザミによって
「めがみの印」と呼ばれる記号が彫りこまれました
土の国側からは
イザギによって
「おがみの印」が彫りこまれました

螺旋階段の上にある
すべてを産みだしてきた
中心柱に
おがみの印を唱えながらめがみの印を書くと
すべてが生と死を行き来していた時代へと戻ることができるのです

ニコタの勇者たちよ
おがみの印である言葉と
めがみの印である記号を
探し出し
生命のらせんをとりもどしてくれ～

（解説）
トクさん’ｓレクチャーによって
波の下にある根の国をつくりました
土の国との対比を
らせん階段で物語としてつなぎました