金木犀

我が友に贈る歌

小説/詩

こんな日が来るなんて思ってなかったでしょう
そうでもないよって君は言うけど
あの頃の二人が私たちを見たら驚くと思うんだ

始まりは出会ったときじゃなかったね
君との間には見えない壁があったのかな
そんな風に思うほどお互いを見ていなかった

楽しいことも悲しいことも伝える相手は君で
そうやって同じ気持ちになれたらいいね
だけど時には君だから言えないことがあるんだ

永遠だなんて誓った訳じゃないけれど
きっと続くと信じる想いが溢れていくんだ
暖かい景色をわけあうことが出来るなら
今はそれでいいんだよ


ふと気が付けば始まっていたんだ
見えない壁は壊れやすかったらしい
今までを忘れるほどとても近くにいたんだ

嬉しいことも苦しいことも伝えて欲しくて
君の気持ちがそのまま私に伝わるといいのに
だけどそれが怖いと言って君は黙ってしまうの

家族よりも遠いけれど離れたくはない
そんな心地いい思いが溶けていくんだ
私が迷って帰れないときにはこの手をとって
笑顔を教えてくれる


鋭く突き刺さる言葉を投げては
傷付けてしまうことが何度もあった
それでもまた隣にいたいよ
涙を集めて言葉を贈るよ

永遠だなんて誓った訳じゃないけど
きっと続くと信じる想いが溢れていくんだ
君が独りで立ち止って辛いときは
私が背中を押そう

だって君と私は友達だから