策を練り道を通す
定年を前に己の実力のなさを隠すことばかりに腐心している先輩に引導を渡す事ができそうだ。
社外からも批判の対象になっているこの人物はなかなかの曲者で、一時期は強力な派閥に属していたために実力がなくても部長という役職を得ていた。
今では後ろ楯をなくしているが何もできない代わりに失敗もしないので降格の対象にもあがらず安穏と過ごしていた。しかし今季始まったプロジェクトでは実力にあわない役割になり結果が出せないことが露呈するのをごまかすばかりになっていた。流石に実力者の集まるプロジェクトにおいては隠しきれなくなっていたが決定打がないため始末が悪かった。
不満を持ちながら皆が手を下せずにいる状況においては手を汚すものが必要なのだ。
喜んで引き受けよう。それがこれからの風土を作るのだから。