母の時代は６０歳で年金が出て
乗り物は無料パスが出た。
更に温泉もシニア割引が出たので
毎週日曜日に成ると母と同年代の人達が我が家を集合場所にして
一時間位おしゃべりをしてからバスに乗って温泉に行った。
夕方帰って来てからそれぞれおにぎりを家族に渡されたのか
自分で作ったのかを食べて私が出したお茶とポットを置いて置くと
３時間位驚くほど大きな声で笑っておしゃべりをしていた。

其々の家も若夫婦家族もどこかに出かけたいし、
姑から一週間に一度ぐらいは解放されたいのだろう。

茶菓子は勿論、漬物も出さないのだが、
しょっちゅう顔を出すよりほおって置いた。

どこどこの何ちゃんとか、何だかのカニちゃんとか、
色々言ってはおお笑いである。

足も延ばして荷物も置きっぱなしで
毎週よく飽きないと思う程、出かけては我が家でおしゃべりをして
良く大きな声で笑っていた。

彼女達の青春時代は戦中である。
笑う事も大きな声でおしゃべりする事も不謹慎だったのだろう。

更にそれぞれの家でも嫁の手前これ程手足を伸ばして
くつろげないのかも知れない。

母も靴下を脱いで足を広げてソファーにだらっと
もたげて大笑いをしている。

日曜日だけの姿だ。

其々が子供時代に返った様だ。

話に出てくる人達も其の時代の人達なのだろう。

何ちゃん、何ちゃんとしきりに出てくる人が
病院では偉い立場のお医者さんだったのには驚いた。

子供時代に其のお婆さん集団と遊んでいた中に居たと言う。
たいそう泣き虫で手を焼いたらしい。

上の子がしたの子の面倒を見るので彼女達の友人が姉で
連れて来ていたのだろう。

戦争中の辛い時代もあったが其の前の子供時代は
まだ楽しい時代だったのだろう。

時々あの時の母たちの姿を思い出す。

くつろぐと言うより、解放されると言った方が近いかも知れない。

あのバブルがはじけてから
恐怖に近い民主党政権が作った就職氷河期の時代の中に
居た人達がブラック企業の地獄の中で今も苦しんでいる。

女性達がどんどん働き始めた。
大学生の子供を持った叔母さん達にも仕事が回ってきた。
ラッシュ時は年配の叔母さん達も懐かしい合成樹皮のトートバックに
何かをいっぱい詰めて乗っている。

ああ、私もあんな鞄を肩にかけてヒールの高い靴を
履きこなしていた。

今叔母さん達のヒールはローヒールで在る。
そうか、長い時代にローヒールが主流になったのかも知れない。

あのバスの中でうっかりよろけて思い切り男の人の皮靴も
諸ともせず攻撃したピンヒールは消えてしまったのかも知れない。

其の内、スリットの少し深いタイトスカートと同時に出て来るかも
知れない。

其の前にまだブラック企業の体質が残っているのだろう。
あの民主党政権時代に日本をないがしろにして
東北震災復興財源も中韓に横流しにした人達が
また国会を停滞させるやり方で政治の邪魔をして
日本を不利にしようとしている。

何だか、やりきれなさも感じる。

あの時代に取り残された人達がアメリカでも
トランプ氏を指示しているのだろう。

日本も民主党時代に地獄に追いやられて
其処から抜け出せない人達は決して民主党をどんな名前に変えても
許しはいないだろう。

そして今後の展望は何が変化が在るのだろうか？

今回のアメリカ選挙は今と言う時を象徴している様な気がする。
今も苦しんでいる。