ごま塩ニシン

脳活日誌719号

日記

   電気の自由化。
 電力会社、ガス会社、生協など勧誘が続いている。どこにするか、判断が難しい。使用電力量を測定するスマートメーターの設置は、「原則無料」となっているが、この言葉が気になる。設置は電力会社がするのだが、電力会社以外の供給会社と契約すれば、スマートメーターの設置が有料になりはしないかという不安もある。そんなことになれば、いじわる、いじめ、になりはしないかと危惧する。

 そもそも発電と送電の分離がなされてから、電気の自由化をするというのが正しい政策と思えるが、発送電の分離がないまま、どこを選ぶかという選択は冒険である。官僚視点から言えば、会社が増えれば、天下り先が増えるので、どうして送電会社の分離を優先的にしなかったのか。これは福島の原発事故による廃炉作業が進んでいないために廃炉にかかる膨大な費用を既存の電力会社を通じて分担させるという底意があるからである。また、休止している原発の再稼働を促進して、コスト面で既存の電力会社を政府が支援していることもある。

 原発を背景に持つ電力会社と太陽光や余熱発電で電力を供給する会社と平等に競争させること自体矛盾している。原発の電気は「クリーンで安い」という神話は福島の事故で崩壊した。原発の廃炉に伴う膨大な費用を電気代のコストに入れると、原発の電気は高いものになる。廃炉どころかデブリの確認すらできていない。放射能の数値は驚異的なものであり、30秒で人間は死んでしまうらしい。これは人間の知恵で処理できる段階ではない。取り出すと言っているが、無理な話ではないか。そうなるとチェルノブイリのようにコンクリート案が出てくる可能性がある。