脳活日誌742号
ネットは本当に便利。
天皇陛下が、ご退位についてテレビでご自身の心の内を述べられた。こんなことは歴史上、かつてなかったことである。この放映を契機にして本格的な議論が起こるようになった。どのような内容になるのかは国会の議論を待つしかない。この出来事があって憲法の条文について、もう一度読み返したいと思ったが、六法全書が見当たらない。仕方がない。ネットで検索してみる。直ぐに見つかった。当たり前である。近頃は何でもネット頼みである。パソコンの印刷をクリップすれば、プリンターから憲法の条文と解説が出てきた。まったく便利なご時世になったものである。これでは本屋さんが儲からなくなるのは目に見える。
先日も「教育勅語」が話題になったので、これもネットに尋ねると勅語の全文と解説が出てきた。そもそも王政復古後の日本国の政体についてどうすべきかは、1868年慶応4年3月14日に布告された『御誓文』(通称・五箇条の御誓文)に由来する。『廣ク会議ヲ興シ萬機公論二決スベシ』に始まる五箇条の誓文が明治維新を指導した理念であり、この考え方が明治憲法に反映され、憲法発布後の翌年明治23年に制定されたのが「教育二関スル勅語」である。
日本国の在り方は天皇と国民との関係における理念及び国民の対処の仕方にあると思う。このように考えてくると、飛鳥時代に発布された「聖徳太子十七条憲法」が気になってきたが、これもネットですぐに出てきた。もう、図書館に行かなくても、即座にネットは要請に応えてくれる。便利な世の中になった。ネットをもっと活用して新しい視点を創出したいものである。