5がつ3にち
PCの調子がよくありませんーー
さて、今回はこんな記事を
http://indeep.jp/worldwide-pharmaceutical-market-reach-100-chou-yen/
薬に飲み込まれる地球 : 2016年の世界全体の製薬企業の売り上げ額は「100兆円」を突破
以下、一部抜粋
日本だけの状況を見ても、今の世の中では薬は結構売れているのだろうなとは思っていましたが、結構どころか、結構毛だらけ灰だらけ的な感じでもある「 100兆円」にまで達しているということを知りました。
この 100兆円というのは、ドル換算での語呂のいいところで記したもので、実際には日本円で「 118兆円」ほどです。
100兆円産業というと、自動車産業や IT産業などが挙げられることがありますけれど、これらはそれぞれいろいろなモノや収益体系があっての 100兆円ですが、製薬会社の収益の場合は、ほぼ純粋に「薬を売ったお金」と考えると、純粋な 100兆円産業は今は製薬企業だけなのかもしれません。
世界は薬に飲み込まれていっている
最初は 100兆円という数字に、ただ驚いていたのですれど、統計を見ますと、2015年度までに、すでにその額に達していたようです。
・Statista
2001年からの数値は倍増どころではない増加を示していますが、2016年も、2015年と製薬会社の収益はほぼ同じ程度だったということは、どうやら、さすがに 2014年頃で、「頭打ち」というような感じになっているのかもしれません。
とはいえ、これだけ破竹の勢いで勢力を拡大してきた製薬会社が、ただ頭打ち状況に手をこまねているとも思えないですので、日本などを含めて「さらなる新しい日常薬の登場」というものがあるのかもしれません。要するに、血圧の正常値を 110くらいにまで下げるとか、心拍数にも異常値を適用するとか、方法はまだまだあります。100兆円産業の可能性は無限です。
「日常薬」と書きましたけれど、「毎日飲み続けてくれて、できれば一生飲み続けてくれるもの」が、最も安定した収益をもたらしてくれるものだと思いますので、たとえば、今の日本などで処方されている中で「毎日、一生」ということになれば、
・血圧の薬
・目薬
・コレステロールの薬
・睡眠薬のたぐい
・鎮痛剤(湿布などを含めて)のたぐい
などがあるのでしょうかね。
これだけで数千万人などの処方数になっているのではないでしょうか。
特に、高齢者なら、上のうちのどれかは必ず使っているというような時代でもあります。
「私ゃ、全部使っております」という猛者の方もいそうですが、こういう「一生飲み続けなければならない薬」というのは、製薬会社の「大発明」だったと思います。
古来から、もともと薬の役割というのは「症状に対して処方されて、症状をおさめるもの」ものだったと思いますが、それだと安定した収益に結びつかないですので、「症状がなくても、病気ではなくとも、飲んでもらえる薬が作り出せないだろうか」と。それができれば、製薬業界の産業革命となります。
そういう意味では、
「意味がなくても毎日薬を飲んでほしい。そういうものはできないだろうか」
という願いはあったはずです。
これは、お医者さんの希望とも合致する部分はあるかもしれません。
「意味がなくても定期的に病院に来て、意味がなくても検査とかしてほしい」
と。
それで安定した収益を得られるという道筋がついてきたわけで、おそらく、この世にこんなに「日常的に飲む薬」が氾濫し始めて、健康診断やガン健診が叫ばれ続けだしたのは、そのあたりが理由ではないかと思います。そこに、少なくとも医学的な理由はあまり存在しないと考えるのが妥当です。
なぜなら、それらの薬が世にあふれ始めてから「国民がみんな健康になった」という話を全然聞かないわけで、むしろ、ほとんどの病気は増えています。
でも、「意味はないけれど、血圧の薬を毎日飲んでいます」という生活が今では普通になっている。
飲む側も、
「血圧というものは体の状態の何を示しているのか」
ということを特に考えず、信者が教祖のご託宣に従うように医師の宣告に従う場合が多いようです。
そういえば、血圧といえば、関係ない話かもしれないですが、私は、2年くらい前から「体の数値を計測しない」という生活をしていましたが、最近、ちょっとしたことを知りました。話が逸れますけ少しだけ。
薬に頼るか頼らないかは個人の責任に帰結するだろうけれども
何だか、もともとの話とは関係のないことをいろいろと書いてしまいましたけれど、病院に行くとか行かないとか、薬をたくさん飲むとか飲まないとかには、どちらも良いも悪いもないと思っています。
なぜかというと、私は「プラシーボ(偽薬)効果」と、人間の「心が作り上げる健康状態」をとても重視していますので、「病院と薬を心から信頼している」という人なら、病院と薬に頼ったほうがいいのかもしれません。
私自身は、病院と薬を信用できなくなったというだけの話です。
どちらが良いとか悪いとかという言い方はしません。
ただ、冒頭に書きましたように、薬の市場は拡大の一途を辿り、そして、これからも(日本の医療制度が破綻するまでは)拡大し続けるのだと思います。
その中で、次々と「新しい日常の薬」が登場して、実際に病院で勧められることもあるかもしれません。
そういう時に、「本当にそれは自分の体に必要なものなのだろうか」と考えてみることを、最近の日本人は忘れてしまっているような気がします。
面白いデータがあります。
下のグラフは、2007年から 2012年までの「世界の地域別の薬の市場規模」を示したものですが、「他の地域は広い範囲の地域での区分けとなっているのに、日本だけひとつの国で示されている」ことがおわかりかと思います。
・GLOBAL PHARMACEUTICALS MARKET
ヨーロッパ全域で処方される薬の割合を、日本単独で「超えている」という事実を見ますと、「この薬好きな民族を私たちは手放さない」と考える会社があっても不思議ではないと思います。
そして、今でもすでに相当そうですけれど、日本は「数千万人の薬漬け人間たちの大国」というようなことになっていきそうです。