金田正太郎

アルハンブラの思い出・・・って

日記



 二人は、腕を組んで鋼の部屋まで歩いて行った。ここでは、二人のことを誰も知らない。鋼の部屋に着いた沙桐は、荷物の中から白いキルトを取り出しカーテンレールに掛けた。雪の反射光に真っ白なアルハンブラ宮殿が浮かび上がった。鋼は、沙桐の肩を抱いてじっとそれを見つめた。
「部屋が暖まるまで、こうしているよ」
「うん」
  沙桐は、鋼の胸に身を寄せて目を閉じた。鋼が沙桐の額にかかる髪をそっとかきあげた。沙桐は、目を閉じたまま顔を上げた。冷たく軟らかい感触が、沙桐の唇を包んだ。
 息が詰まるほどの長い口付けの後、沙桐を抱き上げ膝の上に乗せた。日は傾き、太陽の光りが紅くなり、アルハンブラのキルトを紅く染めていた。その紅い光りに包まれた二人の時は止まった。

小説:高野川より


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  • caraway

    caraway

    2017/08/22 00:40:46

    金田さん、ご無沙汰しております・・・
    いかがお過ごしでしょうか。
    お顔が見られないと寂しいですよぉ

  • 金田正太郎

    金田正太郎

    2017/05/05 11:58:51

    愛するもいちさん

    構想があるなら書いているうちに登場人物が勝ってに動き出しますよ(^.^)
    もいちさんの「構想」楽しみです。いつか聞かせて下さい。


    沙桐、さぎりは「狭霧」から発想しました。もう少しひねって「沙蓮(されん)」に
    しようかなと思ったのですが、これはひねり過ぎで沙桐にしました。

    確かにいくつかの作品で沙桐を使われていますね。

    ↓高野川 ここにあります。
    http://fj5.art.coocan.jp/takanogawa/takanop.htm

    現在ブログで進行中の「風の又三郎1941」もよろしく(^.^)/~~~

  • 愛するもいち

    愛するもいち

    2017/05/05 00:33:54

    そうだったんですね。素晴らしい文才をお持ちで。
    このさきり という女性が登場する小説がどこかであったような気が・・・。

    私はまったく文才がないので書けないのですが、面白い構想はあります。書いてもらいたいですね。
    いつかお話をしたいです。売り込み先は既にあって、早く書いてくれって言われて既に数年。原稿用紙2枚でストップしたままです。

  • 金田正太郎

    金田正太郎

    2017/05/04 23:59:44

    愛するもいちさん

    たぶんニコタでは、この小説を誰も読んでないと思う。
    私がメルマガで配信した小説なのです。

  • 愛するもいち

    愛するもいち

    2017/05/04 23:57:15

    てっきりギター曲の話題かと思ったら小説の一説だったんですね。
    結局、この沙桐は報われない恋で自害をしちゃうんでしたっけ? 違ったかな???