ごま塩ニシン

脳活日誌831号

日記

   記憶の不可思議。
 物忘れや認知と言っているが、目先のことで忘れが多くなってきたという現象にとらわれ過ぎるのはどうかと思う。母親が銀行から定期預金の期日がきましたと通知を受け、私に相談した。母は「この書類の意味が分からん。」と言った。要するに銀行に預金していることに記憶がないようなのだ。認知が出てきたわけだが、足も弱って来て、杖をついて一人で出歩くのは不安であるから、車椅子に乗せて銀行へ出かけた。窓口で行員の女性から、「これを、どうされますか。」と訊かれても「分かりません。息子に聞いてください。」という。

 私は「本人が預金をしたことも忘れているので、おばあちゃん。この定期預金を解約してもいいか。」と確認した。母親は「いい。」と頷いた。僅かな金額であったが、母親が転倒して、大腿骨の骨頭骨折をし、二人部屋で4か月間入院した費用ならびに葬式をだす費用に充当できた。これは普通の出来事だが、母親を介護するようになって、今まで知らなかった母親の伯母達のことについて実に詳しい話を聞くことができたことは意外であった。母の父親は早く亡くなったが、おば達が3人いて、それぞれの家庭のことを詳しく語ってくれた。

 当初、私も怪訝に感じた。何故なら、近々のことの記憶が曖昧なのに古い昔のことを実に細かく話したからだ。母は4人姉弟で長男、次男、母、三男、四男の間柄であった。次男が子供のなかった伯母の養子になった。この家族のことについては住所まで覚えていたので私は本当だろうかと、尋ねて行ったことがある。この家は存在したが、伯母と養子になった次男が喧嘩をし、縁組はその後破談になってしまったのであった。こうした事情を詳しく母は話してくれた。いい思い出になっている。


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  • みき

    みき

    2017/06/14 11:01:14

    ごま塩ニシンさん、おはようございます。

    今日は代休です♪
    ですけれど・・・

    今朝は目覚ましOFFにするのを忘れていました(>_<)
    ゆっくり寝るつもりだったのに・・・
    いきなり、今日の「やっちゃいました」です(笑)

    認知症。
    難しい病気ですよね。
    何種類かあります。

    認知症と診断されないお年寄りでも、直近の記憶は保持できないのですが、過去の記憶は維持されているケースはよく見られます。
    おそらく、海馬の機能が衰えているのでしょうけれど、大脳皮質そのものは維持できているというケースなのでしょう。

    これからの高齢化社会、やはり税金は、医療、福祉に振り向ける割合を増やしていくべきのように感じます。

  • てつや

    てつや

    2017/06/13 20:36:58

    認知機能が衰えると、いろいろ大変ですね。