うみきょんの どこにもあってここにいない

うみきょん

日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

星と言えば、せいぜい…カンパネルラ

小説/詩

星にまつわる本、だっけ。

残念ながら、あまりおもいつかない。
SFは、なぜか昔から苦手だった。
想像力を未来や宇宙にひろげるのが、
なぜかずるいと思っていたのだ。
想像力をはたらかせるのなら、
この地上で、今、せいぜい昔起こったこととして。
そんなふうに長らく思っていたから。
今はそこまでは思っていない。
SF的なものにも、今に通じる世界がえがかれているし、
荒唐無稽ではないとわかったから。
でも、ながらく触れないできたから
もう、今更、読む気になれないなあ。

星といえば、せいぜい、『銀河鉄道の夜』だろうか。
宮沢賢治。
あれはきっと、すごい話。
夢と現実、天と地、生と死、科学と文学、すべてがからみあって
うつくしい世界をくりひろげている。