セカンド

祇園祭

小説/詩

京都の夜
鴨川の土手の上

川面をみつめ
・・・

打ち上げ花火
ヒュルヒュルと天に舞い

落ちてくるのは落下傘
ついでに見える空飛ぶ円盤

四条通を歩く
人、人、人、

ゆかたの君が美しい
明るく鉾を照らし出す

ここはどこかな新町通り
夜店の灯りが降り注ぐ

芋を洗うような人
人、人、人

売り声に
掛け声

それ以外は聞こえない
ここにも鉾はそそり立つ

お前そこで何してる
私は鉾に問いかける

あんた
私の何なのさ

人、知らない人
人、人、人

触れる触れ合う肩と肩
何千人、何万人

マクドナルドでジュースが飲みたい
のどはヒリヒリ渇きっぱなし

あの道化師は私を
平気で見下す

四条大橋を渡る人
無数の大名行列

人、人、人
人、人、人

こっちを見てる人
知らん顔で通り過ぎる人

土手の上の涼しさに
橋の上の人通り

その一瞬の空白
花火にさわぐ声が止まり

景色が夜の黒い川の中へと
流れ流れて消えていく

その瞬間
川のせせらぎは鉾となり

私の前に
そびえ立つ

鉾は私に
問いかける

お前はそこで
何をしている と



二十歳の時
祇園祭の宵々山に友達と行った時のものです

捨てようとしたノートに書いてあったもの・・・
パラパラとめくって・・・そんな時もあったのかって・・・

3度目かな載せたのは
今回も少し変えて見ました

タイムスリップしちゃいますね
七月半ば頃に思い出します

今と同じく暑かったですね

  • セカンド

    セカンド

    2017/07/16 01:49:56

    奈柚様

    まさに自問自答です・・・

    今でも
    「まだ」「いつまでも」が付いて

    まだ、何をしている
    いつまでも、何をしているのか?

    なんて言うのかも
    進歩が無いからね^^

    祭りはやっぱ暑い方がいいかな
    熱気!だよ~

  • 奈柚

    奈柚

    2017/07/16 01:39:02

    そうそう
    夏になると京都の詩を載せてくれてるような…
    祇園祭かぁ 一度見てみたいな♪
    1ヶ月くらいずっと続くんだよね

    鉾に
    「お前はそこで何してる?」
    って聞かれるの?
    まだ何者にもなっていなかったセカンドさんの
    自問自答だったのかもね

    今なら 鉾は何て言うんだろ?

  • セカンド

    セカンド

    2017/07/13 01:23:05

    £ゆうな様

    人混みの熱気の中でそそり立つ山鉾は
    無言で立つ大きな生き物の様に見えました

    なんだこいつ?
    って感じで見ていたんですけど

    そのうちに祭りの中に居る自分の存在が
    なんとなくわからないと言うか不安になって来て・・・

    そうすると鉾が
    お前は誰だ・・・なんて言っているような気がしたんです

    祭りに飲まれたのかな?

  • £ゆうな

    £ゆうな

    2017/07/12 14:15:04

    中盤の
    「お前そこで何してる
     私は鉾に問いかける」

    最後の
    「鉾は私に
     問いかける

     お前はそこで
     何をしている」

    一瞬、同じ事を言っているようにも見間違えますが
    私の問いかけと
    鉾からの問いかけと面白いですね。

    改行を入れていること、
    私は「お前」と呼んでいることに対して
    鉾は「お前は」と「は」が入ることで
    お互いの「存在感」が変わっている事。

    読んでいて、一番目についたところでした。