【お話】雪と氷の、鎮めの歌を
まつろわぬ魂に、鎮めの歌を。雪の夢、氷の静けさに、ひとしずくの命の熱さをこめて
もらったステキコーデ♪:6
さわがしく、まがまがしきものが声を上げる。大地を黒く染めて、大気を腐らせて。
鎮魂の歌を贈ろう。
わたしは雪、わたしは氷。大気をするどく透明にして、大地を白く染めるもの。
月光の響きを核にして、わたしは生まれた。鎮めのために。
だから、歌おう。
歌を、贈ろう。
苦しみ嘆き、ゆがんでしまったものに。ただ、静かに。
冷ややかにして、眠りにさそう、なだめの歌を。
こんなわたしに、命の熱さを教えてくれた、
一輪の薔薇を贈ってくれた、
かつてこの地に在り、今はもういない、彼の人の魂のために。
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ちょっと中二っぽい。
ピアニカの飛行機の服を、今まで使っていなかったので。
雪と氷と月光から生まれた浄化に特化した存在。ということで。
なお、腰に巻いている赤いベルトが、人の血の熱さを今も、教えてくれているという設定です。ひとつひとつがかつて、彼女を愛して、でも何らかの騒動で犠牲になった人物の、大地に流れた血のしずくだった、ということで。……もの自体はトマトのベルトなんですが、そういうことで!