今年は感想を書く訓練なのだ

吉春

自分の思った事、感じたままを人に伝える事って実は難しい。「なにそんなんで感動するわけ?」って事が往々にして起こりうるからだ。

夢の欠片その5(不思議な展開)

小説/詩

※自分でも訳の分からん方向に話が進んでいってしまう。
 まあいいか、毎日何か書けばオポインツ貰える美味しい仕組みだし。

「じゃあ、俺もねるわ」

短い夏も終わり、宿題を終えた子も、そうでない子にも等しく新学期がやって来る。
たった今寝たはずが起きるという、可笑しな感覚に襲われる吉春。

「おばあちゃん、俺最近変なんだ」

「いつも通りだよ、変なこと言うね」

「寝た気がしないんだ、記憶もあいまいだし」

「遺伝だよきっと、お祖父ちゃんもそんな事言うとった」

「心配ななら、学校帰りに診療所へ寄っといで」

「え!学校って何?」

「駄目だよ、そんなこと言って休もうたって」

ばあちゃんは、自分用に作っておいた、町の地図を持たせてくれた。
冗談だか、本気だか分からないが、休む理由をはく奪されて自転車をこぐ吉春。
お弁当と、新たに加わった祖父ちゃんからだと、子袋を持たされた。

「何だよこれ、玉すだれかよ」

吉春は、祖父も祖母も大好きだった。
年と共に体は衰え、記憶も定かでなくなるし、息をするのも辛そうな時もある。
ちょいとばかり可笑しな言動があったとて、いちいち咎めたり、指摘したりするもんじゃあない。
吉春の住む町は、そんな空気が漂う素敵な景色に包まれていた。

楢原高等学校、2年B組、夏目吉春。

どうもこういう事らしい、始業式を終え教室へ入る。
何だか懐かしい顔ぶれに机、窓枠の古さと外の景色。

「転校生を紹介します」

本当に俺は病気らしい、こんなはずはない絶対。
でも、まあいいや、面倒くさいから合わせておくよ、黛せんせ。

「楢山高等学校から来た、夏目吉春と言います」

どっと教室内はわいた。

「偶然だな、俺も楢高から転校してきたんだぜ」

もう収拾がつかない笑いの中、皆がクラスメートだったことになった。
なんだよこいつら、この高校は1年がA組、2年B組、3年C組しかないとこ。
幼稚園からずうっと一緒だったはず、との記憶は間違いなのだろうか。

「ちょっとあんた、さっさと帰るつもりじゃないでしょうね」

「さっきのは、宿題忘れたあんたへのジョーク」

「え!すると俺は、まんまとそれに乗せられちゃったわけ?」

「なにボケてんの、今日は始業にあたり、会の指針表明がある日、逃がさないわ」

「ぎく!なにこの怪しい展開は」

「つべこべ、いわないの」

想像してください。女子力半端ない掛け声に、耳を摘ままれて、連行される吉春。
これはもう、学園ものではお決まりのコースなので、悪しからず。

「おいやめれ、そんなに引っ張ったら、猫が耳になる」

「がちゃ、がらがらがら、私が猫耳の吉春です」

「はい、知ってるでございます、あなたの人気に皆シットです」

「何て言うか、その~ 一種のacrazeですねぇ」

「はいはい、おふざけはその辺にして下さいね」

「ぱんぱん、こっちみて~」

白版には「不思議研究会・二学期の指針」三輪山古墳の不思議とある。
くるりと回して、脇にある留め具で固定して、さらにつづけた。

「これから現地に向かい、手掛かりを探します」

「なにか質問ある方」

「はい、吉春はいつからこのサークルに入ったのでしょうか?」

「あんた!まだおふざけの続きをやるつもり?」

「腕が鳴りますですね~、さっ、ひょいっ」

「エアーですか?ポジションは」

「二塁です」

「ばしっ、ぽこっ、ふざけないでって言ったでしょ」

こうやって不思議な集まりは、不思議を探しに出かけてゆきました。
エアーを続ける二塁さんに連られ、腕を回す吉春と一行。
裏山では、学校のグラウンド拡張工事により、掘削が行われていた。
地域は埋蔵文化保護のための、トレンチを受けており、周りに縄が張られていた。

「あの辺りは、学業研究のための許可が出てるわ」

「大方何も出ないだろうとでも、思ったのねきっと」

「はい、確かにそう窺っているでございます」

「もう、腕は振るわなくていいって、二塁ちゃん」

「で、何を探すんだい?会長さん」

「さっき説明したでしょ、石版とか竹簡とかそんなの」

「おっおう、腕が鳴るぜ」

「そこなくちゃあ、一種のacrazeですねぇ」

吉春はめんどくさいなあと、しぶしぶ辺りを物色する。
腰を下ろして、カニ歩きしながら進むと杭にあたった。
カランと音がして、その音色と共にこの状況を抜け出す妙案が浮かんだ。
適当な所に、妙案を埋めてほんの少しだけ手掛かりを覗かせて置く。

「かんぺきだ…」

「どうしましたか、はいはい」

「おお!これは何と」

「粋杉ちゃん凄いじゃないか、ゴッドハンド」

「なに、どおしたの、みせて頂戴」

「ホームランですね」

ずるずると引きずり出された、玉すだれには何か焦げたような模様が見えた。

「これは古代の不思議を解き明かす詩文に違いないわ」

「そんな、あほな」

つづかない
Ps、ちょいと行き当たりばったり過ぎて話が続かなくなってきた。
  設定からちゃんと考え直します。読んでくれたかたありがとね~。