車輪を持つ聖女
明日はカタリナ祭。十人の学者を論破するぐらい賢い人だったんだって。輪を描く飾りをつけなくちゃ。
もらったステキコーデ♪:8
西洋の古い絵画や彫刻には、聖人や聖女の姿が多いのですが、
持っているもので、それが誰だかわかるようになっています。
聖女カタリナ、英語ではキャサリン。
彼女のシンボルは車輪。
伝承では、アレクサンドリアの貴族の娘だったが、
キリスト教に改宗したため、皇帝の怒りを買い、
学者たちを何十人も差し向けられ、彼らを論破できなければキリスト教を棄てるようにと命じられ、
全員、論破してしまった。という、なんだかものすごい女性です。
現代でいう、圧迫面接を、一人で乗り切った女性。と言えばわかりやすいでしょうか。
結局、皇帝の命令で死刑にされますが、
死後、若い女性や、勉強がしたい人々、弁護士さんや、大工さんたちなどの守護聖女になりました。
車ざきの刑で処刑された、とのことで、車輪を持った姿で描かれますが、
車輪にはもともと、天体や、永遠や、再生の意味があるので、
古代の宗教の女神が、真理と叡智を求めたカタリナ、という物語となって、
形を変えて、残ったのかもしれません。
今ではすたれてしまっていますが、
中世のころには、カタリナ祭では、リースや、輪を描くものが飾られ、輪になって踊るダンスがされたそうです。