アイディは明らかにおばさんです。
店に居ておいらを案内した時から気づいていましたが、アイディの友達だという目鼻立ちの整ったおねーさんは三段腹だったし、もう一人は体型もノーマルな感じだったんですが、アイディからおいらを奪い取ろうという気はさらさらないみたいで、他の大勢のダンサーたちもアイディにすれば的な投げやりっぽい空気だったから、ついアイディに言われるがまま3夜とも付き合う話になってしまいました。
ま、様子見っていうところでしょうか。

約束通り20:00に部屋に来たので夕食に出かけることにしました。
昨日言っていたようにジーンズにひっつめ髪で化粧は一般人並みなので、小さめの彼女はムーミン谷のリトルミイのようです。
大きな子は関係をうまく構築できなかったとき恐ろしいので、小さめで痩せているほうが安心です。

グリーンベルトというモールはブルゴス通に最も近いおしゃれスポットなんですが、なにせ一日中酷い渋滞で無理すれば歩いてもいけるくらいなのにタクシーで30分ちかくかかりました。

広大なところに計画的に整備された近代モールなのでどしゃれています。
ムーディなレストランが軒並みあるのに結局はいい加減な感じのフィリピン料理のお店に入りました。
カレカレ(ビーフシチュー）二皿とバグス(ミルクフィッシュを焼いたもの）なぜかご飯は3人前。

アイディはおいらを案内するつもりだったんでしょうが、おいらの探すものがあいまいだったので歩きまくった結果、冷房と外の暑さですっかり体調を崩してしまいました。

ホテルに帰るタクシーがメーターを倒さず、料金を前もって指定したため、アイディは気分を害してホテルに着くまで一言も話してくれません。
ま、大した差ではなかったんですが、納得できなかったんでしょうね。

部屋に入り、偽りの〇を交わし、別れ際に体調が悪いので明日の約束はなしにしようと持ち掛けると意外やアイディも素直に受け入れ「私も風邪を引いたみたいで調子が悪い」とすんなり帰っていきました。
ちょっと拍子抜けもしましたが、リトルミイよりそそる子はたくさんいたのを確認していたので、シャワーを浴び直して外に出かけました。
ふとウエストバッグのなかの財布をチェックしてみると見事においらがちゃんと払ってあげた4000ペソ以外にしっかり1000ペソ札一枚抜かれてました。
油断して立派な金庫があるのについ放りっぱにしていて、シャワーを浴びている隙にやられたんですね。
ま、約束を反古にした手切れ金と思うことにしました、ですよね。

ホテルから出て100mも行かないところに、(もちろん暗いからですが）中村江里子似のマッサージ売り込みガールが立っていて、どう見ても人を揉みほぐすなんていう腕をしていません。「マッサージ一時間500ペソ」って声を掛けてくるけど、顔が笑ってます。今終わったばかりだからマッサージはしたくないって言っても人を放そうとしない態度、「ぶんぶんするの？」って聞くと吹出しやがんの。