新怪アウトプッター(6)
女子連中を誘う以上、宮田弘子は居酒屋「魚秀」の二階の個室を予約していた。思いついたら、手際よく実行するベテランの手際があった。しかも、経理から三人出るので、総務からは峰平以外に追加で二人の社員が顔を出した。最近はノンアルコールの飲み物があるので注文品が出そろうと、「乾杯!」となる。何のための乾杯なのかは意味不明であるが、とにかく理由もなく、挨拶代わりに「乾杯!」するのが集団飲み会の恒例であった。この儀式が終わると、宮田は峰平に言った。
「今日は大変だったそうね。」
「そうよ。家に逃げて帰りたかったわ。何が、どうなったのか分からない。プリンターのスイッチを入れただけで、いきなり、印字された紙が出てきたのよ。私はね。前日の人が仕事をし忘れていたのかと最初は考えたの。それで打ち出しが終了してから、担当の人に渡そうと思って、内容を確認したのよ。そうしたら、冒頭にM社第八回取締役会議事録という文字が目に入ったの。これ何?と、誰でも思うでしょう。不審に思って、浜村課長にプリンターのスイッチを入れたら、こんなものが出てきましたと報告したのよ。」
「M社の取締役会?なんでこんなものが出てくるのや。お前、何か操作したのか、といきなり言われたのよ。私は何もしてません。出てきたのです。」
「私は腹がたったから、叫んでやった。」と峰平は力強く言った。
同席していた女性たちは、もっともだと首で頷いた。
「勝手に出てきたのか。おい、芝原君、ちょっと来てくれ。」
「私は腹がたったから、叫んでやった。」と峰平は力強く言った。
同席していた女性たちは、もっともだと首で頷いた。
「勝手に出てきたのか。おい、芝原君、ちょっと来てくれ。」
こう言って、浜村総務課長は係長の芝原伸介を呼びつけた。峰平を席に戻すと、浜村と芝原は頭を突き合わせて、ぼそぼそと話し込んでいたが、かつて、お爺さんが当社の監査役をしていた関係で採用されたコネ入社の芝原と相談しても、解決策は出てこない。数分も経過しないで浜村は平田総務部長のデスクに相談に伺った。報告を受けると、平田の顔色が変わった。エレベータ―が登って来るのが待ちきれない慌てようで、八階の社長室へ階段を駆け上がっていった。
出来事の経過を峰平京子は実況するように説明した。話題はここまでであった。なぜなら、社長秘書との情報通路はなかったからだ。総務と経理は親戚みたいなものであったが、社長秘書室は彼女らの上に君臨していた。
出来事の経過を峰平京子は実況するように説明した。話題はここまでであった。なぜなら、社長秘書との情報通路はなかったからだ。総務と経理は親戚みたいなものであったが、社長秘書室は彼女らの上に君臨していた。
アメショ
2018/01/20 08:35:36
下戸な自分は、愚痴や帳尻を、酒で、納められたい。さーどしよう。
あと、社内で、なにかあると、(人達の
背景を問われる。見えてくる。
私的には、ホワイトカラーがいいが、実際、デスクに1日中、座ってられないメンタルが弱いです。