ごま塩ニシン

新怪アウトプッター(16)

自作小説

 頭の中に課題を抱えていると3日間くらいは、あっという間に経過した。湯之原の提案を忘れかけていたいた時に充電をすませたスマホから入江美佐子が新藤マリの新曲といっていたメロディーが再び流れ出たのである。さすがに、今度ばかりはスマホを買い替えた方がいいかもしれないと、由梨花は真剣に考えるようになった。このようになってくると、持っているスマホを湯之原に提供して新品を購入した方がいいかもしれない。こうなれば、打算が先行してくる。
 東条由梨花は思い切って、福村慎平に相談してみた。
「しかし、なんだな。そうたびたび変なことが起こるということは、何かあるな。あのね。今のワンルームマンションに住んでどれくらいになる。」
 福村は冷静に考え出したようであった。これは営業マンとしての勘であった。
「1年半くらいかしら。」
「君の家に行って、調べたいんだが、どうですか。」
「どうですかって、何よ。」
 由梨花は福村の臭い息を思い出して、押し返した。
「君の住んでいる所に何か、原因があるかもしれない。」
「それ、どうゆう意味?」
「盗聴器が、あるのではないかということだ。ないだろうと信じたいが、スマホを充電した後に、変なことが起こるということは、電源系統に問題がありはしないかと思われるから。」
「なにそれ。盗聴???」
 由梨花の頭は感電したようにパニックになった。「盗聴。盗聴されている。」スマホを持つ由梨花の手が震えていた。震えが全身に広がり、脚を伝って床まで達していく様子が自分でも分かった。彼女はフローリングに座り込んでしまった。
「おい。何か言えよ。大丈夫か。」
「助けて。もう、盗聴なんて、あったら死にそうよ。」
「どうしたら、いいの。」
 由梨花は縋るような声になっていた。
「専門の業者がいるから、業者に調べてもらえば、いいんだ。君が調べて欲しいというのなら、俺が業者を連れて行くから。」
 どれくらいの考える時間が経過したのか。由梨花には30秒くらいが、5分にも感じられたかもしれない。決心がついて、由梨花は福村の提案を受け入れた。

  • アメショ

    アメショ

    2018/01/27 08:20:49

    正直、スマホ圏に私はいない。

    機能がおかしくなっても、3日も悩まないような人達の中にいる。

    どーでもいいと思う中に。

    で、多分、携帯とかに、気になる人、とかのことを、メモとかで、
    検索、入力している「意識」が、ハズイのだろう。

    現在はそれを、突いている時代だ。

    ふふ。