おすがり地蔵尊秘話(5)
秀子の弟から電話があって以来、妻から連絡がパタッと途絶えてしまった。娘の優子からも電話がかかってこない。あっという間に1か月が経過してしまった。私はスーパーやコンビニで買ってくる弁当生活を続けていた。小説を書くことは進捗したかといえば、これも筆が進んでいない。ある午後に去年、妻をガンで亡くしたという1年後輩の友人から酒の誘いを受けた。後輩といっても同年齢で彼は1年浪人している。学年が違うだけである。早速、駅裏の居酒屋で落ち合った。
「嫁さんが亡くなって、寂しいだろう。」
私が、こう言うと。彼は「寂しくないと言えば、嘘になるしな。気楽になったと言えば、気楽だろうしなー。」と応じた。何か、分かったようで、理解できない表現であった。
「いやー。実は妻と喧嘩して、嫁さんの方は娘の家に行っているのだよ。」
私は正直に実情を話し、友人の近況を聞くつもりで話を続けた。
「君の家は、確か娘さんがいたな。娘さんが食事を作ってくれるのか。」
「全然。普段は何もしてくれない。朝、早く家を出て、帰って来るのも遅い。おれが作った夕食を上手そうに食べてるよ。」
友人はこう言って、笑った。
「そういうものかね。」
「縁談はどうかね。好きな人がいるとか。」
「どうだろうね。いるんだと思うのだが、何も言わないからね。母親が亡くなってからは、まあ、同居人という感じだね。」
「そういうものだろうかね。」
私も相槌を打つしかない。
「ところで、君の娘さんのところへ、嫁さんが行っているという話だけれども、君、ひょとすれば、嫁さん、家に帰ってこないかもしれないよ。」
「バカ。そんなことになるわけないだろう。娘に子供でもできて、子供の世話で忙しいというのなら別だろうけども、子供もできていないから、その内に飽きてかえってくだろうよ。」
私はわざと応用に構えて、笑いながら生ビールを傾けた。
「確か、君の奥さん料理の方は上手だって、言ってたな。俺の想像だが、料理の上手い人は重宝されるから、娘の旦那が君の奥さんの料理に心酔して、お母さん。ずっと我が家にいてくださいと言ってるのとちがうだろうか。」
アメショ
2018/02/07 06:20:00
確定申告話。バイトもそーなのね。
この小説は、詰まらい。
あと、皇室の真子さまが。