目が見えない
とある日曜の午後のゴルフ場、牧師と医者とプログラマーの3人がプレーをしていた。
3人が順調にプレーを進めていくうちに、前の組に追いついてしまった。
しばらく様子を見ていたが、前の組はプレーが遅くてなかなか進まない。
しびれを切らした3人がキャディーに文句を言い始めたところ、キャディーいわく。
「どうかなにとぞご容赦ください。今、前でプレーしているのは目の見えない方々なのです。あの方たちは以前は消防士で、かつてこのゴルフ場のクラブハウスで火事があったときに、決死の活躍で多くの人を救出されました。しかし、その際に皆さん煙で目をやられて光を失われてしまいました。そこで、敬意を表したオーナーが、あの方々についてはいつでも好きなときにプレーをしていただけるようにと配慮しているのです」
それを聞いた3人は黙ってしまった。そして前の組に近づいていって話しかけた。
まず牧師がこう言った。
「皆さんはとても勇気のあるすばらしい方々ですね。私は深く感動いたしました。
神のご加護がありますように祈らせてください」
次に医者がこう言った。
「皆さんの話には深く感銘をうけました。私の知り合いに大変名医の眼科医がおります。
皆さんにぜひ紹介してさしあげたい」
最後にプログラマーがこう言った。
「あなた方は夜にプレーすればいいと思うのですが」