１３９日目 最凶の培地 ブレインハート
微生物の陽性スタンダードを培養するときに、短時間で大量に菌体を得るために、「ブレインハートインフュージョン」という培地を使います。
その名の通り、ウシの脳エキスと、心臓肉のエキスが配合されています。
ＢＳＥ騒動のときは、原材料がウシからヒツジに変わっていました。ヒツジにだってスクレイピーがあるのにそれでいいのか･･･････。
現在、日本はＯＩＥからＢＳＥ清浄国と認められているようで、原料はウシに戻ったようです。
ウシの脳は、「特定部位」として食用は禁じられていますが、食用じゃないので良いのでしょう。たぶん。
腸管出血性大腸菌Ｏ１５７陽性スタンダードを培養することがあって、そのときはたまたま、すぐに使える約３ｃｍ四方くらいの四角いブレインハートインフュージョン寒天培地があったので、午前９時に、標準菌を白金耳（習慣的に白金と呼びますが、実態はステンレスです。）で全体に塗り伸ばして、３７℃の孵卵機（インキュベーター）に入れて、お昼前に見たら、もう全体に厚さ１ｍｍ以上のブ厚い菌の塊がびっしりと･････････
わずか３時間くらいで、洒落にならない速度で育つので、バイオテロには最適だなと思いました。
