kiri

イギリスのビールが恋しいね

ファッション

「ニッポン社会」入門 英国人記者の報復レポート コリン・ジョイス著

「実を言うと、ぼくは完璧なジェントルマンに会ったことがある。ぼくの家の近所で、ねじを専門に扱う小さな店を経営している地味な中年の日本人男性こそ、その人だ。初めて彼に会ったとき、彼が見せてくれた物腰の丁寧さときたら、ぼくの頭に、ふつうアイス・スケートの選手を褒めるときに使う言葉が浮かんできたほどだ。「優雅で、無理をしている素振りすら見せない」”

著者が自転車に乗っているときにサドルのボルトがまっぷたつに折れてしまった。自分で修理しようと日曜大工の店を見て回ったが見つからず、自転車店でもぴったりのボルトがなくて、ジェントルマン氏のお店を訪ねた。イギリスなら間違いなくからかいの言葉が飛んでくるところで、ジェントルマン氏は、ボルトに目をやり、著者を見て、「ケガ、なかった?」と返してくれた。

”見知らぬ人からかけてもらった、たったふたつの単語のおかげで、一日の気分がすっかり変わってしまうというのは不思議だ。実際のところ、ぼくにケガはなかった、しかし、夜遅くに自転車から転げ落ちたうえ、ボルトが折れてしまったことに困惑して、精神的にはかなり参っていたのである。こんなときに、ちょっとした思いやりで気分をぐっと楽にさせてくれる人と出会ったのだ"

ジェントルマン氏はボルトを一本探しだしてサドルを修理してくれた。途中電話がかかかってきたが、奥さんは「主人はお客さまの相手をしておりますので」と修理を優先してくれた。そのうえ、たいしたことをしたわけじゃないからとお金は一切受けとらなかったうえ、緩むといけないからと六角レンチも渡してくれた。

”自分の専門知識をただで提供する弁護士などいるだろうか。ジェントルマン氏はその道の専門家で、ぼくはひとりでは自転車を修理できなかったのだ。彼はぼくに代金を請求してくれてもよかったし、ぼくはそれを支払うのをまったく当然のことと考えただろうー何しろ、彼はぼくの自転車をまた乗れるようにしてくれたのだ。”

著者はマナーのよさには伝染性があると考えている。逆にマナーの悪さにも伝染性がある。日本人の多くはマナーのよさのなかで育ってきて、親切にするのが当たり前の生活をしている。イギリスではそんなことはなくなっている。

ってことが書いてある本なんだ。

バブルがはじけたあとを失われた20年というなら、その20年がほしいというイギリスの本音をビールについて書いてあるところは珠玉だからね。


#日記広場:ファッション

  • kiri

    kiri

    2018/07/27 09:48:49

    >三日月さん
    日本も海外もそうだけど学校で教えてもらえないことはたくさんありますね^^
    寺山修司が「書を捨てよ町へ出よう」と書いた通り、本だけではわからないことがたくさんありますからね^^

  • 三日月

    三日月

    2018/07/25 22:22:02

    色んな例があるんですね。自分も全然勉強不足です^^;
    そうですね。特に外人との交流が多いこんな時代では。

  • kiri

    kiri

    2018/07/25 16:43:30

    >三日月さん
    成功者の支援と言えば渋沢栄一氏の日本赤十字、東京慈恵会設立など、松下電器の創業者の松下幸之助氏が次世代の指導者を支援しようと立ち上げた松下政経塾、東急電鉄の創業者の五島慶太氏の学校法人五島育英会といったことが思い浮かびます。

    日本人だと海外でも信頼してもらえることが多い気がします。先達がきちんとしていて海外旅行へ行く方たちがちゃんとしているからなので、それは受け継いでいかないとですね。


  • 三日月

    三日月

    2018/07/24 18:15:45

    kiriさん、
    先人たちの尊い行為や日本の文化が今を生きている日本人を支えてくれているというのはありますよね。香港の方はなぜか親日だったりユダヤ系の方は杉原氏の話を知っていたり。アニメ好きな外国人が日本人に好意を持ってくれたり。

    自分たちはその恩恵を受け取りつつ後世にも何かしてあげられればと思うんですが、ただ、これら日本の例は間接的なもので、もっと直接的に日本人を支援しようとする素晴らしい成功した日本人っているのかなと疑問に思います。成功した中国人が外国にでた中国人を助けるというのは聞いても、成功した日本人が日本人の仕事の面倒を見るっていうのをあまり聞いたことが・・・・聞いたことが無いだけかもしれませんが。

  • kiri

    kiri

    2018/07/22 16:15:06

    >Lilyさん
    ロシアでのワールドカップでも日本人サポーターのゴミ拾いがすばらしいと話題になって、ウルグアイやセネガルのサポーターが片付けに参加するようになって、マナーの良さは伝染するのだと思いました。
    明治から外国へ出た日本人の多くがきちんとしてきたからこそ、海外へ行っても大事にしてもらえることは忘れては駄目ですね。それに甘えずきちんとすることが大切だし。
    オランダが日本が出島を守ってくれたことやトルコが沈没した船から同胞を助けてもらったことをいつまでも感謝しているのと同じように、甘えず、感謝していくのが大切ですね。

  • ❀Lily❀

    ❀Lily❀

    2018/07/21 23:16:33

    海外に住んでいる日本人は、好むと好まざるとしても、日本人の代表として見られますから、
    下手なことはできません。私たちがいた南仏にも、礼儀正しい日本人の先住者が
    いてくれたからこそ、デパートでも、ブティックでも、日本人は親切だし
    礼儀正しいから好きとウェルカム状態でした。
    そんな扱いを目の当たりにすると、日本人であることの矜持は自然に私たちや、
    後続者に正しい行動をとらせ、良い評価に繋がります。
    マナーの良さは伝染すると書かれてありますが、評価あってのことだと思います。