東北一周テント旅 (二日目後半)
こうやってテントを張りながら移動する旅をする者の間には
ひとつのセオリーというか鉄則というか、そういったものがあるのです
それは、「一日の移動距離は300km以内に押さえろ」というものです
国内の国道の制限速度は大体50km
300kmという距離は時速50kmで6時間掛かるともとれるのですが
実際はそうはいかないことは、想像に難くないでしょう
6時間ずっと50kmで走れるわけはないのです
赤信号もあれば渋滞だってある適度に休憩だって必要です
そういった諸々を加味すると、300kmを下道で走るということは
10時間は、考えておかないとなのです
初日の441kmというのは高速を使ったから移動できたわけで
これを下道で移動するのは、なかなかにしんどいのです
さて二ノ滝から雨降りの中を駐車場までまで戻ると、時間はお昼近く
お腹はペコペコです
運動部の合宿のようなことをしているから、余計にかもしれませんw
鳥海山を後にして、再び海沿いの国道345号線を目指します
着いたのは道の駅・鳥海ですが、とんでもなく混んでいました
道の駅が混むというのはあまり想像していなかったのですが
ここは第三駐車場まであり、しかもそれらがすべて埋まっている状態
車を誘導する係員まで複数いて、ちょっとしたショッピングモールの様でした
人の数に驚きながら、中へ入ってみると地物の農産物や海産物で溢れています
食堂も複数あり、ラーメン・お刺身・イカ焼き・焼き魚・岩ガキ等々
色々選ぶことが出来ました
ここは素直に海鮮丼を!食べてみました。
様々な魚が気持ち厚めに切られていて、イクラもふんだんに乗せられていて
見るからに美味しそう! 空腹も相まってウマウマでした!
余談ではではありますが、この道の駅・鳥海は、秋田方面に非常に出にくいです
係員もここを整理すればいいのになぁ
海沿いの国道7号線を北上し、山形を後にして秋田県にかほ市に入ったところで
ガスが随分と減ってきたので給油することにしました
GSの隣が随分と混みあってるので、あれは何ですか?と聞くと
「道の駅・象潟」とのこと、4階建ての巨大な建物はもはや道の駅というよりは
なにかのコンベンションセンターのような外見でした
ガソリンスタンドのお姉さんにお礼を言って道の駅・象潟へ立ち寄ることにしました
それにしても秋田弁はちょっとかわいらしいですね
象潟で(きさかた)と読みますが
ここの道の駅も鳥海に負けず劣らずの混みようでした
駐車場はほぼ満車、あちこちに人が溢れかえっています
無料の足湯に遊具のある公園も備えていて、道の駅というよりは
ちょっとした商業施設ですね
ここまでの少し寂しげな日本海の風情が全て吹き飛ぶような熱気!
本当に東北の人は道の駅が好きなのだと思いました
しかしながらここでのんびりしていく余裕はありません
今日は、秋田県の端っこ、男鹿半島まで行かなければならないのです
周囲の探索もそこそこで象潟を後にしました
東北の国道では、関東では見かけることのない
もしもしピットというものをちょくちょく見かけます
これは道路脇にかなり大きめの駐車場を作っておき
電話やちょっとした休憩、チェーンの着脱なんかに利用してもらおうというものです
秋田県ではこのもしもしピットに、なぜかおばあちゃんが一人座っています
どのもしもしピットにも一人だけ、そして寸胴鍋のようなものが置かれています
あ、これはまさか! 数少ない秋田県の知識を総動員した結果
ババヘラアイスという結論に行きつきました
試しに買ってみると、ヘラで上手にアイスを掬うと
あっという間にチューリップの花のようなアイスが出来上がりました
しかしながら今日は暑すぎたのか、アイスの温度が思ったより低くないのか
受け取った瞬間から見る見る溶けていきます
慌てて食べてみます、味は特筆すべき点はなく普通のアイス
ただ空気の含有量が多いのか、口の中でもすぐ溶けていきました
ババヘラアイスは溶けやすい またひとつ勉強になりました
地方都市というのは不思議なもので、田舎道を走っていると突然都会になるのです
徐々に家が増えていくのではなく、あるラインでいきなり都会に切り替わります
秋田市もそんな感じで、いきなり大都会に切り替わるのでびっくりします
秋田市に入ると、一際高いセリオンはすぐに目につきます
全高は143m 展望台へは無料で登ることができます
周囲を見渡せば、秋田市が一望できる素晴らしい施設です
展望台からの夕日は素晴らしいようですが、今日はそこまで居ることはできません
そそくさとセリオンポートタワーを降りて、隣りのセリオンリスタへ
ガラス張りで、緑がたくさんあるセリオンリスタには名物の自動販売機があります
うどん・そば自動販売機、いわゆるレトロ自販機と呼ばれるものです
全国的にもこの手の自販機が動いているのはかなり珍しいです
記念に一杯食べていくかなと思ったら、まさかのお湯切れ!
横のゴミ箱には容器が山のように捨てられていました
秋田県民、自販機うどん好きすぎだろう! と思いつつセリオンを後にしました
秋田市からなおも北上して八郎潟を渡って大潟村に入りました
今日はここでテントを張りますが、またもグーグルマップがおかしな挙動を
何もない方向に誘導していき砂利道を走らされた挙句、到着しました!
え?w周りを見回しても田んぼだらけ、なんでここなんだ?
急いで地図をチェックすると500mほど北で、
入り口は1kmほど北にありました
単にマップ上の表記がずれているのか、
マップと実際の表記がずれているのかわかりませんが
グーグルマップはこの後もちょくちょく不可解な挙動をすることになります
テントサイトには既に先客がいました
挨拶をし、ニ三世間話をしてから自分のテントを張りました
テントを張り終えて終わりではありません
今日の最終目的地入道崎を目指します
男鹿半島に入ると途端に、なまはげ推しが始まりました
秋田名物なまはげは男鹿名物なのです
太陽が結構傾いてきました、なんとか日没前には着きたいと気が逸ります
道中身長よりも高い雑草が視線を遮るため、
思ったよりも景色は良くありませんでした
入道崎に着くと太陽はかなり傾いていて、ぎりぎり間に合ったという感じでした
人もまばらでしたが、カップルが何組か夕陽を眺めていました
ここの夕陽もかなり美しかったです。日本海に沈む夕陽はやはり絵になります
お邪魔しないように見て回り、日没間際に入道崎を後にして近所のお風呂へ
お風呂から出ると外は完全に真っ暗になっていました
テントに戻って、まずは蚊取り線香を付けようと思ったのですが
風が強すぎてマッチがあまり役に立たない!
こんな時に限ってライターはガス欠!
先ほどテントを張る際に拾っておいた小枝が役に立とうとは!
木の皮を燃やして何とか着火することに成功しました。
屋外で蚊取り線香なんて思うかもしれませんが、個人的には一番効くと思います
虫を殺すというよりは忌避してくれるという意味合いが強いのですけどね
夕飯は、作る気力もないためクリーム玄米ブランをポリポリ
かなり疲れていたために、すぐに眠りに落ちたのでした
本日の移動距離 341km 良く走りました…
恭介
2018/08/30 02:18:51
Re:みゆさん
地元の道の駅は、あまり大きくはないので混んでる道の駅というのはあんまり想像できませんでした
観光の拠点として機能しているところも、結構あるのですよね
ババヘラアイスは、この暑い中大丈夫かと心配になるような感じでした
みゆ
2018/08/16 09:19:03
一日の移動距離は300km以内が鉄則なのですね。
300kmでもかなりの移動距離かと…。
もしもしピットにおばあちゃんが一人・・・
なるほど、ババヘラアイスなのですね。
知らないと、通り過ぎそうw
溶けやすいから夏場は注意ですね(;^ω^)
この辺の道の駅もかなり混んでいますよ~
場所によっては駐車場渋滞とかもあったりしてw
観光バスも来たりしているので、ちょっとしたスポットになってるようですね(*'ω'*)