【お話】夜を渡る。
青い地球の夢にたゆたい、夜を渡る。手にした魔法は、過去のどこかで見つけた、記憶のかけら。
もらったステキコーデ♪:6
つい、と伸ばした指先が、
しらじらと光って見える。
生きた人であるはずなのに、青ざめた陶器のよう。
そう見えるほど、
今宵の月光は青い。
歩む彼女から響くものは、夜の静寂(しじま)。
それでいて、命の力強さを思わせる。
それは命。それは歌。それは力。それは夢。
歌よ。夜を渡る歌よ。
魔術も知識も、何ほどのものか。
それは地球。それは追憶。それは安らぎ。それは躍動。
彼女は夜を渡ってゆく。ひとすじの光として。
手にしていたはずの、呪文。
積み上げて来たそれは、どこかに忘れてしまった。
***
夜を渡る歌の娘。
彼女目線で何か書こうと思ったのですが、ちょっとうまくいかなくて、第三者の目線で書いてみました。