ルビィグラス
ぼんやりと読書、目が疲れて仰向けになる。
目に入ってきたのは、書棚の奥の小さな小瓶に入った赤い石。
手に取るとその小瓶には、ルビィグラスと書いてある。
どこぞのお土産に買った物だが、
どこで買ったかまでは思い出せない。
小瓶のラベルには、薔薇の蔓が書かれて渦巻いている。
旅の思い出にと、必ずひとつだけは自分用にお土産を買うのは癖だ。
書斎の棚の中は、そんな旅の思い出で埋もれている。
たしか電車の中で小瓶を見つめてた時、
暁に染まる地平線にふたつの太陽が見えた。
日よけ窓の隙間を洩れた暁は、
ワックスを塗った床に光のプリズムをつくった。
太陽がふたつに見えたのは
透明な窓ガラスに天井の燈が映っていたのだ。
電車は暁に向かって走っている、地平はヒヤシンスの紅。
そんな情景は覚えているのに、
買った場所は思い出せない。
ねこまみれ
2018/10/12 09:28:53
う~ん。どこで買ったのか気になる
Bi風
2018/10/12 09:05:54
旅の思い出に、自分にお土産って、ステキな思いつき^^
真似しちゃいますね~♪
買った場所が思い出せないほど旅をされているのですねぇ~
羨ましいです^^
どこかへふらりと~~長めの旅がしてみたいのですが、なかなか
叶わないです(T T)。。。
... ♡うらん
2018/10/11 23:11:13
ルビー色のワインを飲みながら
ゆっくり
思い出辿って見ましょうか。
時間は たっぷりあるんだもの。
KEI
2018/10/11 21:50:28
小瓶に入れた赤い石、美しいだろうな〜
光に透かして見てみたいな